iPhone 8は「指紋認証なし」で見切り発車、顔認証のみ対応説

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iPhone 8はこれまでのiPhoneとは外見から、ロック解除の方法、販売価格に至るまであらゆる点が異なり、まさに革新的な端末になるだろう。しかし、最新情報によると、目玉の一つになるはずだった機能の搭載が見送られたという。

この数か月間、幾度にもわたり「指紋認証センサーがディスプレイに内蔵される」というリーク情報が報じられたが、この案は突如として消滅した。サムスンと同様に、アップルもリリース日までにテクノロジーを完成させることができなかったのだ。その結果、9月の発表が噂されるiPhone 8では顔認証機能の「Face ID」が採用され、Touch IDは廃止されると見られている。

ただし、アップルは引き続き指紋認証機能の強化に取り組んでいるようだ。アップルはこのほど「Active sensing element for acoustic imaging systems」という、超音波を利用した指紋認証機能に関する特許(特許番号「US 9,747,488」)を取得したことが明らかになった。

これは、音響システムによって照射された超音波がディスプレイを通過して指紋の隆線と谷線の凹凸を読み取り、精度の高い個人認証を可能にする技術だという。この技術の課題は高電圧を必要とすることだが、アップルはユニットを分けることでドライブ信号やバイアス電圧を制御し、送受波器をアクティブセンサとして使用することに成功したという。

このテクノロジーは完成間近だが、残念ながらiPhone 8のリリースには間に合わない模様だ。完成すれば大きな差別化につながるため、アップルとしてはもどかしい限りだろう。もしかしたら、サムスンは2018年にリリース予定の「Galaxy S9」か「Note 9」で、アップルよりも先にこの機能を搭載するかもしれない。

アップルがiPhoneに超音波指紋認証機能を搭載するとしたら、来年の「Plusモデル」リリース時になることが予想される。Plusモデルには、6.46インチの大型ディスプレイの搭載が噂されている。

つまり、iPhone 8のみが指紋認証機能を搭載しないことになるが、その他の新機能が予定通り搭載されるのであれば、iPhoneファンは文句を言わないだろう。iPhone 8の新機能がファンの期待に応えるものであるか否かは、もう間もなく明らかになる。

編集=上田裕資

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