夫の死を克服、フェイスブックCOOが語る「社会人に必要な回復力」

シェリル・サンドバーグ (Photo by Jun Sato/WireImage)

私は先日、フェイスブックの最高執行責任者(COO)であり、心理学者のアダム・グラントと共同で『OPTION B(オプションB)逆境、レジリエンス、そして喜び』を執筆したシェリル・サンドバーグに、ビジネスとレジリエンス(回復力)について話を聞いた。

夫が急死した悲しみから復活を遂げたサンドバーグは、その個人的な経験を通し、過去のトラウマを乗り越えるよう人々を支援する必要を感じたのだという。彼女の経験と学びは、ビジネスリーダーがどうしたら壮絶な変化と失敗を乗り越えられるかを示す貴重な教訓となる。

今日のビジネス環境は不安定で危険なため、リーダーは職場で回復力を育てることの重要性を真剣に考えなければならない。「どのように失敗し回復するかにより、復活までのスピードと復活後の強さが変わります」とサンドバーグは語る。

サンドバーグの経験と調査からは、トラウマや逆境から回復することで、人が驚異的な強さと自信を得られることが示された。また、回復の経験は職場やビジネスの成功にもつながり、とても貴重だ。

課題やリスク、悲しみに「リーン・インする(一歩を踏み出す)」鍵となる3つの方法は次の通り。

1. 「極端な正直さを持って、共感する」

私たちは、従業員の仕事を静かに阻む問題を避けてしまいがちだ。しかし、人々が話したがらない問題に対処すべきだと、サンドバーグは語る。まずいことを口にするのを恐れて何も言わなければ、何も達成できない。

恐れずに、共感を示しながら問題に立ち向かい、従業員が何を必要としているかを聞くことが必要だ。「こうすれば、変化に向けた過程に影響を与えられる」(サンドバーグ)

最初のステップは、人が何か問題を抱えていると認識することだ。「互いを支え合い、人々が問題を乗り越えられるよう支援すること」とサンドバーグは語る。それ以上に、共感するということは、問題解決に関与するということだ。

「例えば『あなたが苦しんでいることは分かっている。私はあなたを支えるから』と言う。仕事を取り上げてしまってはいけません。その人の力を弱めてしまうからです。その人が経験している問題を乗り越えられるよう支援することが大事」
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編集=遠藤宗生

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