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Indypendenz /Shutterstock.com

「グローバル化の時代」と叫ばれて久しい。いまや日本企業にとって海外で事業展開することは生き残っていくために重要な条件のひとつとさえ言える。しかしながら、世界で勝つことは容易ではない。世界で勝ち続けるためにはどうしたらよいのか。

日本経営合理化協会が主催する、第134回夏季全国経営者セミナー(2017年7月19日)で、ビザ・ワールドワイド・ジャパン社長の安渕聖司氏に聞いた(インタビュアー:弊誌副編集長・谷本有香)。


谷本有香(以下、谷本):これからの時代、世界で勝っていくために、今までITと関係のなかった業界もICTやIoTといったテクノロジーを取り入れていかざるを得ないということになりそうですか?
 
安渕聖司(以下、安渕):AI、ロボット、機械は、基本的に人間が楽になるための道具だと思っています。人間が繰り返して計算することを百万回やると必ず間違えますが機械は間違えない。そういう仕事を機械が代替してくれています。AIのできないことが人間のやることになってくので、その流れを自分の仕事にどう取り入れていくかを考えるべきです。

そもそも、ITが全く関係ないという業界は少ないのではないかと思います。新しいツールとして自分たちと社員たちを楽にして、もっと新しいことができるという前向きな考え方をするべきでしょう。

谷本:ITというツールを使って生産性を上げることも日本にとっては重要だと思います。安渕さんは生産性を上げる取り組みをどのようにされていましたか。

安渕:普通の会社で生産性を上げやすいのは会議です。何の会議を、どれくらいの時間で、何のためにやっていて、それがどういう効果を生んでいるのかを考えました。そこで、3つ減らそうと。会議の頻度、参加者、時間です。

会議の前に、本当に必要な出席者を厳選する、テーマを決めて資料を事前配布する、ファシリテータなどが仕切って時間内に結論を出す、会議が終わったときには、誰がいつまでに何をやるのかを全員で共有する、としたのです。すると、ほとんどの会社で事務の効率がかなりよくなりました。生産性の低いところは、みんなが集まって何時間も過ごしてるだけです。

もう一つ、自社のサービスやプロセスを“お客様の視点”で見直すということです。例えば、お問い合せをいただいて答えるまでに何ステップで何分かかるのか。一度きちんとプロセスを書き出してみると、いろいろなことがわかってきます。お客様から見れば、社内プロセスは関係なく、いかに短時間で答えが得られるかが重要です。その際、最低でも30%から50%時間を短くしようとしないとプロセスは変わりません。5%とすると、ただ早口で話すだけになってしまいます。

自分の仕事のスピートを把握すること

谷本:個人でできる生産性の上げ方はありますか?

安渕:隙間時間を利用することです。例えば1時間の会議を一日に5つ入れると他のことをする時間がないので、一回の会議を45分にして、15分ずつ間をあける。すると、隙間時間15分を使って電話をかけたり、メールで必要な指示が出すことができます。でもそのためには、日頃から、どの仕事にどのくらいの時間がかかっているか目安を持っておくことが大切です。この話は重いから別に時間をとってやろうとか、すぐに判断できるメールに返事をしようとか考えられる。

ある時期、デモンストレーションも兼ねて、私は机の上にストップウォッチを置いていました。自分で「これは3分の仕事」と締め切りを決めて仕事をして、短い時間の感覚をつけるようしていたのです。仕事の時間がわかれば、パズルのように隙間時間にはまってくる。一日の終わりにはかなりの仕事が達成できるということになります。

谷本:経営者には仮説を立てたり、アイデアを出したり、「空白」のような時間も必要かと思いますが、そのような時間は取っていらっしゃいましたか。

安渕:考えて答えを出す時間とか、準備をする時間とか、すべてスケジュールに入れていました。この2時間で考えて答えを出す、ということであれば、真剣に考えて答えを出します。それから四半期に一度ぐらいは、経営陣でオフィス外の場所に行って一日みんなで考えることもしていました。

編集=フォーブス ジャパン編集部

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