5. 優秀な人材を育てるべきか、買うかべきかの決断については、妥協する(管理職にも妥協させる)こと。賢い人ならほとんどが、仕事をする中で非常に多くのことを学べる。にもかかわらず、候補者に入社時からさまざまな能力を要求するのは怠慢で、ばかげている。訓練すればいい。賢い会社はみなそうしている。
6. もし求人活動に問題があるために良い人材が現れないのだとしたら、それは企業側の問題であって、「人材不足」などではない。企業の求人システムは大半に問題がある。求職者の苦痛を伴うような応募システムになっていたり、そっけない自動返信のメールで求職者たちをばかにしたりする。
なぜ大切な求職者をそうも不当に扱うのか。組織的な恐怖の印なのだろう。採用責任者は、人間味のある柔らかな求人プロセスを作るべきだ。そうすることで、素晴らしい人材が次々とやってくるようになる。
次に社内の誰かが「人材不足で困ったな!」などと言うことがあれば、人材市場は供給と需要で成り立っていることを思い出させてあげよう。私たちは、事業に必要な原材料やオフィス用具、設備に関してはいつも、必要なものを見つけ、その費用を捻出している。原材料を大安売りで手に入れようとはしないのに、なぜ人材を大安売りで手に入れられると思うのだろう?
採用活動の分野では、求職者を丁寧に扱う必要はないとか、職務に見合った賃金を支払わなくてよいとの錯覚を持ってしまいがちだ。時が経つにつれ、優秀なリーダーは真実を学ぶだろう。自分の価値を分かっていて、それを主張できる人こそ、チームに必要な人材なのだと。