これはある友人が私たちに語った言葉だ。「内定承諾後すぐ、私には合わないことが直感的に分かった。上司の価値観や管理手法に賛同できず、どれほど努力しても意見は一致しなかった。前の仕事を辞める前に会社との相性を知る方法があればよかったのに……」
私たちの大半は、決断を誤ったときのあの沈むような感覚を、キャリアのどこかで経験している。次の職場に心躍らせていたのに、転職先の社風や上司、職務が自分とは合わないことに気付く──。
内定を承諾する前に、新しい会社やチーム、仕事が自分に合っていることを確実に見極める方法はあるのだろうか?
ここでは私たちがキャリアを通して学んだことや、知り合いの専門家からの話を基に、入社を決める前に考慮すべき6つのポイントを紹介する。
1. 会社と共通の目的意識があるか
目的・生きがいに基づいた役員人材紹介会社ワイ・スカウツ(Y Scouts)の共同創業者、ブライアン・モアは次のように話す。「私たちは、仕事に時間・エネルギー・思考を割き、人生の多くを費やしている。組織の目的に共感できなければ、おそらくその会社はあなたに適していない。転職を考えるとき、その組織が世界に与える影響を大事に思えるかを自問するのが大事」
2. 企業文化は合っているか
マーケティング関連ソフトウエアを提供するインフュージョンソフト(Infusionsoft)の人材担当副社長ケリー・ズンコフスキによると、自社の企業文化は「素晴らしい」と自賛したがる会社が多いが、その会社が何を「素晴らしい」としているのかをあなたが理解していなければあまり意味がない。
「誰かにとっては完璧な職場も、他の人には悪夢のようかもしれない。内定承諾前に、その企業の文化を徹底的に理解しておくべきだ」
3. 私生活と折り合いがつくか
ベストセラー『座らない! 成果を出し続ける人の健康習慣』の著者トム・ラスは「私たちは仕事とその他の生活面を分けて考えがち」と話す。
「転職を考えるときは、恋人や健康、毎日のスケジュールなど、仕事以外の影響を考えることが大事。家族との夕食や、子どもの学校への送迎、楽でストレスのない通勤に慣れていて、転職によりそれが変化するようなら、決断する上で重要な要素になる」