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2017.08.30 12:00

ファッション業界は「ZARAに学べ」 米専門家らが指摘

Vytautas Kielaitis / shutterstock.com

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世界最大規模のファッション展示会、「マジック(Magic)」が8月中旬、ラスベガスで開催された。年に2回開かれるこの展示会で今回、プレゼンテーションや討論会の最大のテーマに掲げられたのは、小売業者がいかに迅速に、消費者が求める新商品を市場に投入できるかということだった。
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そして、数多くの議論の中で、「新しさ」と「季節感のなさ」「来店客数」の点で従来の枠組みを超えて躍進するブランドとして、頻繁に引き合いに出されたのがスペインのファッションブランド、ZARA(ザラ)だ。

「新しさと希少性」が客足を伸ばす

小売とファッション、アパレル業界を専門とするコンサルティング会社の米アルバノンは、ザラが提案する価値は「新しさ」と「希少性」だと指摘する。ザラは商品が売り切れても増産をしない。米調査会社NPDグループによれば、ブランドに忠実な顧客がそのブランドの店舗に足を運ぶ回数は年間平均4.1回店だが、ザラの忠実な顧客が店舗を訪れる回数は同17回に上る。その理由は、「何かを見逃してしまうかもしれない」と不安になることだと見られている。
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また、アルバノンによるとザラの商品の65%は、販売店までの距離によって生産工場が決められている。商品は全て工場から1日以内に、およそ4400ある店舗まで空輸することができる。ザラの在庫回転率は、業界内でも最高の水準だ。

また、小売業者はザラから、デザインから生産、店頭に並ぶまでの時間を短縮する方法を学ぶことができるかもしれないという。それぞれの期間を短縮することで、返品された後に値引き対象に回す商品を減らすことができ、長期的にはコスト削減につなげることが可能になる。

伝統的な「季節」は消滅

ザラは2週間ごとに商品を入れ替える。つまり、従来の「春夏秋冬」ごとの年4回ではなく、年間に平均26回、新商品を提供しているということだ。そして、現代の消費者の買い物の仕方には、このペースが適しているという。小売各社は調達プロセスを、消費者の変化に適合させる必要がある。
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編集=木内涼子

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