フェイスブックは既に、サードパーティーと連携し虚偽情報のチェックを行う仕組みを導入。フェイクニュースと認定された投稿に広告を掲載することを禁止していた。
同社はこの取り組みをさらに進め、虚偽情報を繰り返しシェアするフェイスブックページが、自身のページを宣伝する行為を禁止する措置に出た。
フェイスブックのプロダクトマネージャーのSatwik Shukla とTessa Lyonsは「今回のアップデートによりフェイクニュースの拡散を防ぎ、虚偽情報から利益を得る行為をプラットフォームから追放する。これまでの調査で、フェイクニュースを拡散するページがフェイスブック広告を用いて、自身のサイトを宣伝していることを確認した」と述べた。
「サードパーティーから虚偽情報を認定されたニュースを繰り返しシェアするページは今後、フェイスブック広告を利用できなくなる。虚偽情報の共有を停止したと認められた場合は、再び広告の利用が可能になる」という。
フェイスブックのこの動きに対しては反発の声もあがっている。同社が監視を強化するのは特定の“意見”ではなく、あくまでも“それが事実かどうか”という点だ。しかし、一部のサイトからは「フェイスブックの監視は保守系のサイト全てに影響を与える懸念もある。左翼的意見を認めないサイトが全て不利益を被る可能性もある」という意見も出ている。
今から1年足らず前にマーク・ザッカーバーグは、フェイスブック上のコンテンツの99%は真実に基づくものだと述べていた。「虚偽情報は、党派的な意見や政治的スタンスに根ざしたものだけではない。フェイスブックの虚偽情報が原因で、大統領選挙の結果が左右されたとは考えにくい」とザッカーバーグは声明で述べた。
しかし、最近になってフェイスブックは疑わしいアカウントに対する監視を強化し、怪しい情報にはフラグを立て、利用者らに虚偽情報の発見と報告を促す試みを行っている。
「今回のアップデートにより、虚偽情報から利益を生む者たちをプラットフォームから追放する。これはフェイスブックがより信頼されるコミュニティに成長するための新たなステップだ」と同社の担当者らは述べた。