I write about leadership, purpose & open thinking.


ザッカーバーグはこう語った。「私たちの世代の課題は、人類全員が目的意識を持つ世界を作ることだ。目的とは、私たちが自分よりも大きな『何か』の一部で、自分が必要とされていて、努力する意義のある明るい未来があるという意識のこと。本当の幸せを生むのは目的だ」

一方のクックは、人生の目的を探し求めた自身の経験を振り返り「独自の明確な目的意識がない場所で働いても、私の目的は決して見つからなかった」と述べた。

つまり、私たちは個人的な目的を定める責任を持つ一方、単なる金もうけよりも崇高な目的を共有する組織で(目的に基づいた役割を果たすリーダーや同僚と)働く必要がある。

ザッカーバーグは「私たちの世代には、社会を前進させ続けるための課題がある。それは、新たな仕事を作ることだけでなく、目的意識を刷新すること。他者のため、目的意識を作ることが必要だ」と話した。

利己的な心だけでは十分でない。私たちはそれぞれが、自分たちより大きな「何か」に向け努力する責任を負っている。

クックはこう語った。「私はどうすれば人類に奉仕できるか? これは、人生の最大かつ最も重要な問題。自分よりも大きな何かを目指して努力すれば、意味と目的が見つかる。そのため今後皆さんには、自分がどうやって人類に奉仕するかを考えてほしい」

クックは人生の意味を15年間探し続けた後、スティーブ・ジョブズに会って何かがひらめいた、と話す。「私はついに、合致を感じた。やりがいのある最先端の取り組みとより崇高な目的を組み合わせる会社が、自分にぴったりだと思った」

世界の超有名企業の超有名CEOが2人そろって、人類への奉仕と崇高な目的達成のための献身を強く求めたことは感動的だ。私は、シリコンバレーのCEOが「目的」に注意を向けるよう人々に訴える日が来るとは思ってもいなかった。

しかし、それと同時にこれは恐ろしくもあった。2人が次世代のリーダーに対し「目的」を原動力とするよう訴えたことは、現代社会に目的意識の穴がぽっかり開いていることを示している。2人のスピーチは別々の場所で発せられたものの、そのメッセージが向けられた先は社会全体だったはずだ。

目的意識は弱まり、意義は消え去り、人類は苦しんでいる。「人類に奉仕」するため、今こそ共同のコミュニティー内で皆が平等に協働すべきだ。これはMITとハーバード大の一握りの卒業生の任務ではない。私たち一人一人の使命なのだ。

編集=遠藤宗生

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