I write about the psychological aspects of business.


だが、新たな研究では、不安は必ずしもパフォーマンスを損なわず、逆にパフォーマンスを高めることもあるとの結果が出た。

学術誌「個人差ジャーナル(Journal of Individual Differences)」に今年掲載された論文によると、ストレスの高い出来事を脅威ではなく挑戦と見なす人は、不安からエネルギーを得られることが分かった。こうした人はエネルギーの高まりからモチベーションを得て、パフォーマンスを改善させるのだ。

研究チームは、不安を抑圧するのではなく、それを認識しているときに個人のパフォーマンスが最高となることを発見した。自分の感情を認識し、不安を受け入れた人の方が、目標に向けてエネルギーを集中させることができたのだ。

不安を受け入れる

不安を経験した時、エネルギーを注ぐ先の選択肢は2つある。1つ目は、不安を抑圧すること。2つ目は不安を受け入れることだ。不安を受け入れることは苦痛ではあるが、耐えられなくはない。

「手の震えが皆に見られてしまう」「この不安は自分が失敗する証拠だ」と思うことをやめ、自分にこう言い聞かせてみよう。「この不安から生じるエネルギーを、よりよいパフォーマンスにつなげられる」と。

不安を感じていても、成功はできる。そのためには、緊張から生じるエネルギーが自分のパフォーマンスの活力になると考えられることが必要だ。不安のせいで一歩が踏み出せないと思うと、本当にそれが実現してしまう。

不安を感じながらも行動を起せば、そのたびに少しずつ精神が強くなる。やがて、不安に耐える能力にさらに自信が持てるようになり、ストレスを脅威ではなく挑戦と見なすようになるだろう。

重度の不安は治療を

不安によって日々の行動(出勤する、学校に行く、人と会って話す、など)が妨げられるような場合は、不安障害かもしれない。ただ幸い、不安障害は治療が可能だ。

残念ながら、不安障害のある人の大半が、何年も未治療のまま過ごしている。だが助けを早く求めれば、それだけ早く楽になれる。

編集=遠藤宗生

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