もちろん、従業員の勤務態度があまりよろしくない場合もある。仕事中のフェイスブック利用で失われる就業時間のコストは何兆ドルにも上ると推定されている。従業員は仕事をサボることなどない、従業員は燃え尽きることなく最大限の結果を出す効率性を持って常に仕事に臨んでいる、と主張する人はいないだろう。
しかし、生産性の向上や損失といった観点で物事を見るのは近視眼的だ。仕事の生産量が最終的な従業員の評価基準となり、売上額だけに全てを語らせる枠組みを作ってしまう。
私は、従業員のための日食観察会を開催した組織を多く知っている。職場の屋上でピザを食べ、同僚と会話して過ごすことは、チームの士気向上や同僚意識の構築に効果的で、1時間作業を逃したことで生じる損失を上回るという考え方だ。
これと同じことが、勤務中のファンタジー・フットボールや、充実した在宅勤務制度またはフレックスタイム制の導入にも当てはまる。こうした要素は従業員の離職率を改善し、会社への忠誠心を育て、社員に尊厳と自律性を与えるからだ。
もしあなたが、生産性を1ドル1セント単位で厳密に考える姿勢を固持する雇用主だったとしても、日食のような一度きりの出来事についてはあまり心配せず、代わりに従業員が能力を最大限発揮できる環境をどう構築するかについて考えてはどうだろう?