不幸になる「他人との比較」、やめるカギは思考の転換

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「自分には価値がない」?

常に自分には価値がないと考えている人は、次のことを理解する必要がある。

・私たちは外面的かつ社会的に築かれた「成功」や「価値」の基準に基づき、自分と他人を比較するよう社会的に慣らされている。その基準には、美しさや年齢、体重、お金、社会的地位、既婚かどうか、などが含まれる。

私たちには、こうした基準を満たさなければならないという極端な圧力がかけられている。だが、実際にはこれらの基準は文化的な背景が生んだ考え方にすぎず、必ずしも私たちに喜びや充実感をもたらすものではない。

・常に「自分は劣っている」と思ってしまうなら、「自分はいつからそう思っているのだろう?」と振り返って考えてみてみよう。

大半の場合、そうした考えは幼児期から持っているものだろう。あなたが取った行動やあなたがどんな子供だったかが「無条件の愛と肯定的な評価にふさわしくない」と何らかの形であなたに伝えた「権力を持つ人」がいたはずだ。

・世界中の数えきれないほどの人たちが、ナルシシストたちに育てられている。ナルシシズムに接する環境は、非常に有害な影響をもたらす可能性がある。

米国の人口の少なくとも10%に境界性パーソナリティ障害または自己愛性パーソナリティ障害があると推定されている。こうした障害のある人の影響を受けた人は、膨大な数に上るはずだ。

否定的な比較をやめるには─

否定的な比較をやめ、自己愛や自己受容を高めるためには、どうすればいいだろうか?まずは、自分の思考を理解することだ。

自己嫌悪の感情が生まれるたびに、「また始まった」と自覚し、その考えを手放すことだ。自分は「何が自分に欠けている」と思うのか、なぜそう思うのかについて考え、理解しようとしてみよう。難しいと思うなら、まずは毎日、次の言葉を自分に言い聞かせてみるといいだろう。

「私は自分の力で、正しい方向に進んでいる。私が愛着を感じ、誇りに思える生活とキャリアにつながる唯一の道だ。私は後れを取っていない。今まさにいるべき場所におり、常に学び、成長している」

編集=木内涼子

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