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──8時間ぐっすり寝ても翌日の会議で眠気を抑えられないことがあるんですが…

それは会議の内容の問題でしょう(笑)。日本の会議ではみんな発言しませんが、アメリカの会議で発言しない人は『そこに存在しない』人とみなされるので、とにかく参加意識を持って発言すること。そうすれば眠くなるヒマはないでしょう。

というのはまあ冗談としても、眠いときには20分ほど仮眠をとるのも得策です。最近では”パワーナップ”という言葉もあるほど、仮眠は注目されており、グーグルやナイキなど一流企業は勤務時間中の昼寝を推奨しています。

『30分未満の昼寝をする人』は、『昼寝の習慣がない人』に比べて認知症発症率が約6分の1だといえば、昼寝=身体に良いと思いがちですが、一方で『1時間以上昼寝する人』は、『昼寝の習慣がない人』より2倍の発症率で認知症を発症するというから難しい。忙しいビジネスパーソンが30分以上昼寝をするのも現実的ではないでしょうから、仮眠をとるなら20分程度、というのがよさそうですね。

睡眠という人生のほぼ3分の1にあたる時間をどうマネジメントするか。米企業のエグゼクティブたちやトップアスリートはすでにそこに注目し、睡眠こそが覚醒時のパフォーマンスを上げる基本であるとして、変革に取り組み始めている。「果報は寝て待て」となるか否か、すべては”黄金の90分”にかかっているというわけだ。というわけで私も今夜は早く休むとしよう。おやすみなさい。

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「スタンフォード式 最高の睡眠」(サンマーク出版刊)


西野精治◎世界最高の睡眠研究機関と呼ばれるスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNラボ)で所長を務める西野精治教授。睡眠・覚醒のメカニズムを分子・遺伝子レベルから個体レベルまでの幅広い視野で研究している。「睡眠の謎を解き明かして社会に還元する」をテーマに、多くのアスリートや眠りにこだわる方々からも支持されている寝具「エアウィーヴ」の開発研究にも携わる。

文・編集=秋山都

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