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I cover health, medicine, psychology and neuroscience.

Thomas Soellner / shutterstock.com

米国では飲酒の習慣がある人が全般的に増加している。だが、気掛かりなのはその事実以上に、危険度の高い飲酒習慣がある人や、アルコール依存症を含む「アルコール使用障害(AUD)」と診断される人が多いことだ。

米国医師会の精神医学専門誌「JAMAサイキアトリー」の電子版に8月上旬に掲載された論文の著者らは、米国では近年、薬物のオピオイドや大麻に対する関心が高まる一方で、アルコールの使用と乱用の問題を抱える人が増加している点には注意が向けられてこなかったと指摘している。

2001~02年の調査結果と2012~13年の調査結果を比較したところ、飲酒の習慣がある人は人口の全ての層において増えていた。特に女性と人種的少数派、高齢者、社会経済的地位の低い層での増加が目立った。

発表された論文は、米国内で2回にわたって実施された大規模な調査から得たデータの分析結果をまとめたもの。およそ8万人の参加者に対面で聞き取り調査を行い、過去12か月間の日常的な飲酒習慣について回答を得た。

調査チームが着目したのは、リスクの高い飲酒習慣(女性の場合は週に少なくとも1日以上、4杯以上飲む日がある、男性の場合は同5杯以上飲む日がある)があるかどうか、米国立衛生研究所(NIH)が定義するAUDの診断基準に該当するかどうかだ。

調査から明らかになった主な点は、以下のとおりだ。

・飲酒する成人は65%から73%に増加──増加が特に目立ったのは、人種的少数派、女性、高齢者、学歴や所得の低い人たちだった。

・リスクの高い飲酒習慣がある人は10%から13%に増加──こうした習慣のある人が目立ったのは、特に人種的少数派、女性、高齢者だった。

・AUDと診断された人は9%から13%に増加──AUDの診断を受けた人は、女性で84%、ヒスパニック系で52%、アフリカ系で94%増加した。さらに、高齢者では105%増となった。

つまり、米国人の飲酒量はかつてないほどに増加しており、これまでになく多くの人が、習慣的に飲酒をするようになっているということだ。そして、そうした変化は一部の層において特に顕著になっている。

ストレスが影響か

飲酒する女性が大幅に増えたことについては、ワークライフバランスに関連したストレスが影響を及ぼしている可能性があるという。

「キャリアの追求と子育てに関連したストレスが、リスクの高い飲酒習慣と、AUDとの診断につながっている可能性がある。既婚女性、都市部に居住する女性に、飲酒に関する上記のような変化が特に目立った」

また、人種的少数派の間で飲酒する人が増えたことについては、「2008年からの大不況期とその後において、白人と人種的少数派の間の富の不平等が拡大した。これが原因のストレスと士気の喪失が、飲酒習慣に影響している可能性がある」と指摘されている。

アルコールの使用には、心疾患、脳卒中、がん、2型糖尿病、高血圧、肝硬変、膵炎などの慢性疾患につながる健康リスクが伴う。また、女性が大量の飲酒を続けた場合には、乳がん、肝硬変、胎児性アルコール症候群の危険性が高まることが分かっている。

アルコール依存症には効果的な治療方法があり、その有効性は年を追うごとに高まっている。だが、治療と同様に重要なのは、飲酒習慣を持つきっかけになる社会問題を解決することだ。

編集=木内涼子

 

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