資生堂も美容系スタートアップを買収
今日の化粧品業界は、起業を志す上で最高のタイミングだと言える。市場規模は現在の4450億ドルから、2020年には6750億ドル(約74兆円)に拡大すると予想されている。また、CB Insightsによると、2016年に買収された美容系スタートアップの数は62社と、前年から38%も増加している。最近では、資生堂が2017年に「MatchCo」という、自撮り画像をもとにカスタムメードのファンデーションを購入できるアプリの運営企業を買収している。
My Beauty Matchesは、これまでにエンジェル投資家から84万5000ドルを調達している。同社は、Beauty Matchingエンジンのライセンス提供を行うことで、年内には黒字化を達成する見込みだ。
「我々は、新たなビジネス展開にとても興奮しています。我々のパートナー企業は、独自プラットフォームを一から開発することの苦労をよく理解しています。それよりも、我々のテクノロジーを導入することでCVRを大幅に向上することが期待できます」とKohliはコメントしている。
美容商品のレコメンデーションエンジンを自社開発するのは非常に難易度が高い。まず、肌に合わない成分が少量でも含まれていたら大きなダメージを与える可能性がある。また、業界標準の商品分類がない上に、トレンドが刻々と変化する。これらの点を踏まえると、小売企業はインハウスでテクノロジーを開発するよりも、My Beauty Matchesと提携した方が過去3年半分の機械学習の成果を利用することができ、リスクを最小限に押さえることもできる。
My Beauty Matchesは、テクノロジーのライセンス供与を今年後半から開始する予定だ。