リンクトインが「オンライン表示」導入 利用者の会話を活性化

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リンクトインが密かに新機能の「アクティブステイタス(Active Status)」を導入した。これはユーザーがオンライン状態であることを示す緑のサークルを、プロフィール写真に表示し、メッセージ機能を通じてリアルタイムのチャットを促す機能だ。

これはシンプルな機能だがリンクトインの使い心地に大きな変化をもたらすことになる。オフィス等でこっそり職探しを行いたい人には、悩ましい事態になることも予測される。

アクティブステイタスの導入により、ユーザー利用時間の増加が予想される。これは職を探す人とリクルーターの双方にとって便利なサービスになり得るだろう。アクティブステイタスはデフォルトでオンになっているが、利用したくない人は設定からオフにできる。

リンクトインを昨年買収したマイクロソフトは今年4月、リンクトインの登録ユーザー数が5億人を突破したと発表した。新機能導入の背景には、このサービスをさらに日常的に利用させたいというマイクロソフトの思いが伺える。

しかし、アクティブステイタスの導入はリンクトインにとって諸刃の剣になる可能性もある。オンライン中のユーザーをターゲットに、スパム的なメッセージを送りつける業者が現れる可能性もある。

ただし、リンクトインとしてはユーザーのエンゲージメントを高め、広告の表示回数を増やしたい狙いもあると思われる。また、アクティブステイタスの導入により、リクルーター側は有能な応募者の発見にかける時間を劇的に削減できるかもしれない。

リンクトインのプロダクトマネージャーのSammy Shreibatiは次のように述べた。「新機能の導入により、オンライン中の利用者とその場で会話を始めることが可能になる。ユーザー同士のコミュニケーションのハードルを下げ、採用活動を効率化することが我々の究極のゴールだ」

編集=上田裕資

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