GEの伝説的なCEO、ジャック・ウェルチのスピーチライターを20年務めたビル・レーンは、著書『ウェルチの「伝える技術」』の中でこう記している。「自ら立ち上がり、人々を教え、説得し、鼓舞し、率いることができなければ、このレベル(幹部)の仕事は絶対に得られない」
レーンはイメルトがCEOに選ばれた際もGEに在籍していた。レーンによれば、最終候補の23人は全て、プレゼンテーションスキルが「優良または素晴らしい」と評価されていたとのことだ。
フラネリーもまた、力強く、記憶に残るコミュニケーションの達人だとみなされていることは、なんら驚くことでもない。
就任発表から間もなく米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが掲載した記事では、GE関係者の話として、フラネリーが2015年のリーダーシップ会議でパワーポイントを使わずに「聴衆を驚嘆させた」とのエピソードを紹介している。同関係者は「600人もの聴衆がいたので、これはとても度胸がいることだ」と語っている。
フラネリーは、11月により詳細な事業計画を発表するとしている。彼がどんな計画でGEを未来に導いていくのかは分からないが、ここまでの地位に上り詰めるまでに学んだコミュニケーションスキルを駆使し、計画を明確かつ簡潔に示していくことだろう。