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2017.08.15 12:30

ネットフリックス、ディズニーの「看板プロデューサー」を引き抜き

ションダ・ライムズ(Photo by Mike Coppola/Getty Images)

ションダ・ライムズ(Photo by Mike Coppola/Getty Images)

ディズニーがネットフリックスへのコンテンツ提供を2019年から停止すると発表してから1週間足らずで、ネットフリックスはこれに反撃する動きを見せた。

8月14日、ネットフリックスはディズニー傘下のABCネットワークの大物TVプロデューサーの、ションダ・ライムズ(Shonda Rhimes)を引き抜くと発表した。

ライムズはABCの医療ドラマ「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」を大ヒットさせた有名プロデューサーだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によるとネットフリックスはライムズが運営する製作会社、ShondaLandと複数年契約を結び、新たなオジリナルドラマの製作に乗り出すという。ライムズとABCの契約は2018年1月で終了する。

この動きはネットフリックスのオリジナルコンテンツ増強策の一貫と見られる。ネットフリックスは現在、1億400万人以上の有料会員を抱え、60億ドル(6600億円)のコンテンツ予算を確保しているが、フォーブスの試算ではそのうち約50億ドルがコンテンツのライセンス費用に投入され、他社の製作スタジオに支払われている。

ディズニーが先週、ネットフリックスからの離脱を表明したことで、他のコンテンツホルダーらがこの流れに追随する懸念も浮上していた。一方でネットフリックスはさらに多くのオリジナルコンテンツの確保に乗り出し、「キック・アス」や「キングスマン」などで知られるコミック出版社大手のMillarworld(ミラーワールド)を買収。また、人気司会者でコメディアンのデイヴィッド・レターマンを起用した新番組の製作もアナウンスしていた。

さらにネットフリックスは、アカデミー賞を受賞した「ノーカントリー」や「ファーゴ」等で知られる映画監督のコーエン兄弟が製作する新ドラマシリーズを来年から配信すると発表した。

調査企業eMarketerの主任アナリストのPaul Vernaは「ストリーミングの世界では競争の激化が進み、オリジナルコンテンツの確保が、他社と差別化を果たす上で唯一の強力な手段となっている」と述べた。
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編集=上田裕資

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