Modiusはクラウドファンディングサイトの「IndieGoGo」に出品され、8月12日時点で既に72万ドル(約7800万円)以上を調達している。プラスティック製のこの製品は、頭頂骨の乳突角(耳の上にあるエリア)に刺激をもたらす。
Modiusは脳の前庭神経に電気的信号を送り、刺激を与える。視床下部に伝わった刺激が代謝のコントロールに変化をもたらし、減量につながるというのがそのメカニズムだ。開発元のNeurovalenのCEOを務めるのは神経科学者のJason McKeown博士だ。
McKeown博士によると体重の増減は食欲やホルモン、代謝率をコントロールする脳機能のコントロール下にあり、どの程度の脂肪量が適切かを脳が決定しているという。Modiusは前庭神経に刺激を与え、脂肪を減少させる命令を発生させる。「神経学的な研究結果から、我々は前庭器官が人々の体重のコントロールに強い影響を持つことを発見した」と博士は述べている。
前庭器官の研究は神経学の長年の課題だった。Neurovalensの公式サイトによると、Modiusは前庭器官に低電力の刺激を与え、脳に脂肪量を低減させるように働きかける。それと同時に食欲を低下させ、代謝率の促進を促すという。
McKeown博士は次のように述べる。「Modiusを毎日45分間、装着することで代謝率を変化させ、体脂肪を減少させる。この製品は安全なものであり、数百万人の人々をダイエットの悩みから解放する。減量につきものの飢餓感を与えずに、誰でもダイエットが可能になる」
価格は約450ドルから
Neurovalensはこの製品を複数の被験者に16週間にわたり使用してもらい、食生活や運動量を変化させずに、2%から16%の脂肪を減少させることに成功したという。IndieGoGoのキャンペーンページにはMcKeown博士自身の使用前・使用後の写真が掲載されており、博士は割れた腹筋を誇らしげにアピールしている。
筆者自身も2日間にわたりこのデバイスを装着してみたが、装着感に不満は無い。ただし、体重が落ちたかどうかについては、もう少し時間が経ってからリポートしてみたい。Modiusの装着にあたっては、座った姿勢もしくは横になった姿勢が推奨されている。個人的には、このデバイスを頭につけて人前に出ることは避けたいと思う。
Modiusが頭部に与える電気刺激は痛みを感じるほどではないが、たしかに刺激が伝わっていることは感じられる(特にレベル3以上の刺激は強く感じられる)。1時間も装着していると、もう十分だという気持ちにさせられる。専用のアプリも用意されており、最大でレベル10まで刺激を強めることが可能だ。
Modiusは今回のキャンペーン終了後、9月には製品を出荷可能としている。価格は449ドルから。興味のある方は下記のURLから詳細をチェックしてみてほしい。
MODIUS: Groundbreaking Fat Reduction Technology
https://www.indiegogo.com/projects/modius-groundbreaking-fat-reduction-technology-fitness-health#/