ノルウェーでは現在、購入される新車の3分の1以上が電気自動車かプラグインハイブリッド車だ。この割合は、米国の10倍以上に相当する。さらに、ノルウェー政府は2025年までに、ガソリン車とディーゼル車の販売を中止する方針だ。
同国で電気自動車への移行が急速に進む一因となっているのは、政府の手厚いインセンティブだ。電気自動車は自動車取得税に加え、25%の消費税も免除されている。さらに、各地方自治体が無料の充電装置を設置している。
電気自動車はカーフェリーも無料で利用が可能。高速道路料金も大半が無料だ。バス専用車線の走行が認められていることから、渋滞に巻き込まれることもない。そして、当然ながらテスラは、こうした一連の施策から大きな恩恵を受けている。
ノルウェーはテスラの急速充電施設「スーパーチャージャー・ステーション」の設置数が最も多い国の一つだ。テスラのウェブサイトによれば、実際の設置数では米国内が380か所で最多だが、人口100万人当たりの設置数で見れば、6.3か所のノルウェーの方が上回っている。
主な国の人口100万人当たりのスーパーチャージャー・ステーション設置数
・ノルウェー: 6.30
・スウェーデン: 2.40
・デンマーク: 1.70
・米国: 1.20
・フランス: 0.91
・ドイツ: 0.72
・英国: 0.56
・イタリア: 0.37
・中国: 0.11
・日本: 0.11