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IBMはディープラーニングを根本的に変える武器を手に入れたと言える。時間が短縮されただけでなく、学習結果も大幅に向上した。IBMが7時間で達成した画像認識率は33.8%で、これまでの記録だったマイクロソフトが10日間で達成した29.9%を大幅に上回った。

IBMリサーチはDDLのベータ版の提供を開始し、先頃リリースされたPowerAIのバージョン4に対応させた(既にTensorFlowやCaffeが利用でき、TorchやChainerには近日対応の予定)。DDLのリリースにより「Power System」に強力な新ツールが加わったことになる。Power Systemは、一つのプラットフォームでPCI express、CAPI、NVLinkをサポートするツールで、言わば「アクセラレーションにおけるスイス・アーミーナイフ」とも呼べる。

DDLのもう一つの特徴は、オンプレミス環境(自社内での運用)だけでなく、クラウドプロバイダーのNimbixを通じてクラウド上でも利用できることだ。開発者はNimbix上かIBMのPower SystemサーバでDDLのベータ版を試してみることができる。

この画期的なテクノロジーがグーグルやフェイスブックではなく、IBMから提供されることは非常に興味深い。IBMはエンタープライズ領域だけでなく、ディープラーニングの分野においても主要なプレーヤーであることを証明した。

DDLとOpenPOWERは、学習時間を大幅に短縮させながら精度と効率性を向上させることを実現し、IBMにとっては大きな差別化要因となるだろう。DDLがディープラーニングのボトルネックを解消したことにより、今後ディープラーニングが飛躍的に普及する可能性がある。

編集=上田裕資

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