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金融市場に関する記事を中心に執筆

Angelina Dimitrova / shutterstock.com

ディズニーはネットフリックスでのコンテンツの配信を停止し、独自のストリーミングサービスを立ち上げると宣言した。同社の決定は一部から、危険な賭けであるとの見方もあがっている。

ディズニーは8月8日、2018年にESPNのスポーツ番組のストリーミングサービスを立ち上げ、2019年にはドラマや映画に特化したサービスを開始すると発表した。同社はネットフリックスからコンテンツを引き上げ、新作のディズニー映画やピクサー映画はディズニーの独自プラットフォームのみで視聴できることになる。

モルガンスタンレーのBenjamin Swinburneは顧客向け資料で「顧客にダイレクトにコンテンツを届けるという同社の宣言は驚きをもって受け止められた。実際のサービスの開始はまだ先のことではあるが、長期的視野で考えてこれは正しい戦略と言える」と述べた。

ディズニーはここ数年、視聴者のケーブルTV離れの問題に直面してきた。同社が運営するESPN等のケーブルTVネットワークの営業利益は、直近の四半期で22%減少し、18億4000万ドル(約2020億円)だった

ゴールドマンサックスのDrew Borstも「総じて言えば、これは正しい判断だ。ペイTVの利用者は減少が続き、視聴率も低下の一途をたどっている」と述べている。

ディズニーCEOのボブ・アイガーはかつて「スポーツ番組は今でも多大な支持を集めるコンテンツだ」と述べてESPNを擁護していたが、今回の決定は業界の変化のトレンドの中で必然の流れとみなされる。

ディズニーは現状のケーブルTVの契約者数を維持しつつ、ストリーミングサービスで新たな顧客を獲得しようとしている。同社は年間1万タイトルにも及ぶ地上波ではオンエアされないメジャーリーグや大学スポーツの試合を、ESPNのケーブルTVサービスで配信している。

短期的には収益に悪影響を招く

ディズニーは新たに立ち上げるストリーミングサービスの価格や詳細をまだ明らかにしていない。ネットフリックスから引き上げるコンテンツに、スターウォーズやマーベルの作品が含まれるのかも現時点では不明だ。

しかし、市場関係者の間からはこの動きが、直近のディズニーの収益に悪影響をもたらすとの見方も浮上している。ディズニーは他社からのライセンス収入を失うだけでなく、ストリーミング向けのオリジナルコンテンツの製作に、多大な先行投資を行うことになる。

別の懸念として浮かぶのは、果たして視聴者が新たなストリーミングサービスを受け入れるかという疑問だ。ネットフリックス以外にも、CBSやユーチューブらは多様なコンテンツを無料で提供しており、この分野の競争は非常に激しい。

しかし、ディズニーが自社でストリーミング市場に乗り込むことは避けられない流れなのかもしれない。「コンテンツ企業がダイレクトに視聴者とつながる動きはトレンドになりつつある。ディズニーの決定は間違いではないと信じている」とJPモルガンのアナリストは述べた。

ディズニーの株価は発表翌日の8月9日に5%下落した。同時にネットフリックスの株価も3%の下落となった。市場関係者の間では、今後も他の大手のコンテンツホルダーがネットフリックスから離脱するのではという懸念も広がっている。

編集=上田裕資

 

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