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2017.08.12 15:00

資産の半分以上を寄付する「ギビングプレッジ富豪」20人


11. ゴードン(88)&ベティ・ムーア
インテル創業者とその妻。資産73億ドル。Gordon and Betty Moore Foundationは資産64億ドルでUS最大級。

寄付分野:環境 、医療(患者ケア)、科学
寄付先:University of California, Davis(看護学部)Oceans and Seafood Markets Collaboration(海洋保護)

12. ジョージ・ルーカス(73)&メロディ・ホブソン
夫:映画監督。資産52億ドル。妻:投資顧問会社アリエル・インベストメンツ創業者。

寄付分野:教育、芸術、保健
寄付先:Michigan State University、Stanford University Lucas Cultural Arts Museum(博物館:建設中)

13. リン&マーク(52)・ベニオフ
セールスフォース・ドットコム創業者とその妻。資産44億ドル。カンパニー・フィランソロピーの旗手。

寄付分野:子どもの医療・教育・貧困支援
寄付先:UCSF Benioff Children’s Hospital(小児病院設立)、Children’s Hospital & Research Center Foundation(小児病院支援)

公益資本主義モデルの立役者の一人。1999年のセールスフォース創業当初から「1-1-1モデル(製品、株式、就業時間の1%を社会貢献に)」を定め、徹底。後に世界550社が追随した。地域の小児病院のほか、さまざまな非営利団体に寄付を行う。

14. マイケル・モリッツ(63)&ハリエット・ヘイマン
夫:米セコイア・キャピタルのチェアマンでグーグルの前取締役。元タイム誌の記者。妻:作家。資産36億ドル。

寄付分野:高等教育
寄付先:オックスフォード大学(母校:5億ドル)、シカゴ大学(5000万ドル)

15. デービッド・ロックフェラー(101)
今年3月に101歳で死去。富豪一族の第3代当主、JPモルガン・チェースの元CEO。資産33億ドル。

寄付分野:教育、芸術、保健
寄付先:Rockefeller University(1.6億ドル)、MoMA(美術館:1億ドル)、Rockefeller Brothers Fund(保健・飢餓:2億ドル)

生涯寄付額は20億ドル超、ロックフェラー家の3代目当主。NY近代美術館(MoMA)、ロックフェラー大学やなどに多額の寄付を行った。死去に伴い、6億ドルがさまざまな組織に寄付される。半分ほどは世界開発の分野に分配される見込み。

16. テッド・ターナー(78)
CNN創業者。資産23億ドル。米国最大のフィランソロピストのひとり。国連など国際機関への多額の寄付でも有名。

寄付分野:環境、人道、女性の権利
寄付先:UN Foundation(国連基金:10億ドル)、League of Conservation Voters(自然保護:0.1億ドル)、Nuclear Threat Initiative(核脅威研究)

地球環境を守るために山を買う……突拍子もない? ターナーは全米に8000キロ平行メートル(東京都の4倍)をもつ米国屈指の大地主。多くは農地だが、曰く「個人所有でこそ恒久的に自然を残せる」。コロラドで、モンタナで、手付かずの山野が緑をなしている。

17. サニー(60)&シェリー・バーキー
インド生まれ、ドバイ拠点の教育事業ジェムズ創業者とその妻。資産21億ドル。“教育界のノーベル賞”主催など。

寄付分野:教育
寄付先:Pro.Svit(ウクライナの教員育成組織)、Teach For Ghana(ガーナの初等教育支援)、Jusoor Syria(シリアの初等教育支援)

18. ハムディ・ウルカヤ(44)
2007年創業のヨーグルトベンチャー「チョバーニ」CEO。資産17億ドル。難民支援に注力。

寄付分野:難民支援、医療、起業
寄付先:Tent Foundation(難民支援)、Global Enrichment Foundation(ソマリア教育支援)

チョバーニは2005年の設立から6年足らずでダノンを抜いた米国最大のヨーグルトブランド。同氏はクルド系トルコ人としてトルコに生まれ、米NYで起業。トルコに逃れたシリア難民の支援を皮切りに、各難民問題に同社利益の10%を投じている。

19. デイブ・ゴールドバーグ&シェリル・サンドバーグ(47)
夫:故人。妻:フェイスブックCOO。資産16億ドル。著書のタイトル名と同じ非営利組織Lean in、OptionBを創設。

寄付分野:女性、グローバルヘルス
寄付先:Lean in(女性支援)、OptionB(悲しみを乗り越えるための支援)、Second Harvest Food Bank(食料難支援)

20. 牛 根生(ニュ・ゲンシェン)(59)
中国最大の牛乳メーカー「蒙牛乳業」創業者。資産5億ドル。中国本土1人目のギビング・プレッジメンバー。自社株すべて(6億ドル)を自身の財団に寄付すると宣言。

寄付分野:主に中国国内の教育、医療、環境保護
寄付先:故郷・内モンゴル拠点の自身の財団を通じ、中国国内の教育、医療、環境保護、貧困撲滅などに注力。

文=フォーブス ジャパン 編集部

この記事は 「Forbes JAPAN No.37 2017年8月号(2017/06/24発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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