2位は昨年まで2回連続でトップだった米電気自動車(EV)大手のテスラ。3位のアマゾンは、上場から20年目となる今年、前回から8つランク上げた。
コンサルティング会社イノベーターズDNA(Innovator’s DNA)独自の指標「イノベーション・プレミアム」に基づき作成するこのリストは、各企業の新製品や新規事業がいかに業界を揺さぶり、革新を進め、投資家の注目を集めるかを示すものだ。今回初めてリスト入りを果たした企業の中で特に目を引くのは、デンマークのジュエリーブランド、パンドラ(75位)、化粧品販売・サロン経営の米アルタ・ビューティー(34位)、ソフトウェア関連サービスのカナダのコンステレーション・ソフトウェア(22位)など。
また、一度は100社のリストから外れたものの、ヤフージャパン(84位)や米プロクター&ギャンブル(89位)、ビール大手の米アンハイザー・ブッシュ(54位)などが再びランク入りを果たしている。
アジア企業では中国、インド、インドネシア、韓国の企業合わせて6社が20位までに入った。研究開発の能力が世界全体で向上していることを反映したものといえる。日本企業はトップ100に9社がランクインしている。
順位は投資家の期待を反映
「世界で最も革新的な企業」リストは、投資家らが「次に大きなイノベーションをもたらす可能性が最も高い」と評価する企業を選び出し、順位付けしたもの。
基準となる指標の「イノベーション・プレミアム」は、クレディ・スイスの企業価値評価システムHOLTのアルゴリズムを利用し、各社の時価総額から既存事業のキャッシュフローの正味現在価値を差し引いた額に基づいている。この差額が大きいほど、その企業の継続的な成長に対する投資家の期待が高いことを意味する。
また、リストの選定対象は、過去7年間の財務データが入手可能であり、時価総額が100億ドル(約1兆円)以上の企業に限定した。トップ10は以下の通り。
1. セールスフォース・ドットコム(米国)
2. テスラ(米国)
3. アマゾン(米国)
4. Shanghai RAAS Blood Products(中国)
5. ネットフリックス(米国)
6. Incyte(米国)
7. ヒンドゥスタン・ユニリーバ(インド)
8. Asian Paints(インド)
9. ネイバー(韓国)
10. リジュネロン(米国)