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港区で美容室業に携わりながら、美容による途上国のイノベーションを研究中。

(Photo by David Mareuil/Anadolu Agency/Getty Images)

美容のビジネスは、日本では5兆円規模といわれている。2兆円が化粧品販売、サロンエステなどの美容技術産業まわりで2兆円、その他関連ビジネスで1兆円。国家予算が70兆円と考えると、5兆円はかなり大きな数字と言える。微増だが、国内の美容市場も毎年拡大している。

私のビジネスはそんなにうまく行っていないと、多数ご意見ありそうだが、「うまく行っている」「美容は楽しい仕事」というイメージがあるからこそ参入人口も多く、業界が拡大している。

美容関連の仕事は「仕事が辛くやりたくないが、生活費を稼ぐために働く」という類の仕事ではない。本当にお金を稼ぎたいなら美容業より稼ぎの良い仕事は多いし、美容師やヘアメイク、ネイリストにおいては、研修を終えたらすぐ第一線で稼げる、なんて話はない。2〜3年の修行があり、そんなに給料は高くないところも多い。また成功者や稼ぎ頭は、腕や才能も必要だが、容姿やファッションセンスがものをいったりもする。

日本全国に寿司屋と蕎麦屋が合計でおよそ10万件である一方、美容室は24万軒あり、50万人が働く。これに理容室、エステ、脱毛サロン、ネイル、マツエク、痩身、ヘアメイク、(百貨店などの)美容部員などを入れると技術者ばかりで、100万人産業といわれてくる。資生堂は日本だけで美容部員が1万人いるそうだ。

そんな巨大産業は、最近では外国人にも人気がある。リクルート美容総研のインバウンドのデータによると、歴史や食事以外に、日本での美容が人気であると統計結果が出ている。わずか5年前に年間1000万人を目標にしていた観光客数は、今年上半期だけで1400万人を突破、年内に3000万人という記録を樹立するとされている。

京都では、外国人観光客が増えすぎて地元の人が路線バスに乗れないという。また、箱根の温泉は水着着用の外国人でごった返していると聞いたこともある。ホテルは数が足りず、とうとうラブホテル業界が政府から呼び出され、観光ホテルに内装を替えているらしい。それでも人がやってくる。嬉しい悲鳴である。

こんな観光バブルは日本の歴史始まって以来で、迎え入れる側がどう対応すればいいかをよく理解していないまま、日々が過ぎている。江戸時代から観光客が多かった京都だけは多少は覚悟できていたそうだが、まさか窓からは空いてそうに見えるバスが、スーツケースを持った外国人で埋まっているとは想像できなかったらしい。

他方、パリやローマ、ロンドンは、観光が一大産業という意識もあり、住民は外国人に慣れている。外国人に物を売るのも慣れているので、「そら!観光客がきた!!日本人大歓迎!」と積極的だ。

文=朝吹大

 

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