アマゾン「5万人就職セミナー」が始動 数千名を即日採用へ

8月2日に開催されたアマゾンの就職説明会。写真は、ニュージャージー州の会場。(Photo by Mark Makela/Getty Images)

アマゾンCEOのジェフ・ベゾスは10代の頃、マクドナルドで働いたことがあった。ベゾスは後に、マクドナルドで彼が最も楽しく感じたのは土曜日の早朝に出勤し、巨大なボウルで300個の卵をかき混ぜ、一日分のスクランブルエッグの注文に備えている瞬間だったと述べている。

今や巨大企業に成長したアマゾンは今年の8月2日時点で、38万2400名を雇用している。しかし、この数字は今後さらに増加する見込みだ。

アマゾンは8月2日、5万人以上の新規雇用に向け、全米の約10カ所で就職説明会を開いた。急速に事業を拡大する同社は、物流センターで働く人材を確保しようとしている。

アマゾンの物流部門の採用主任のJohn Olsenはフォーブスの電話取材に対し「数千名の採用をその場で決定することになるだろう」と述べた。Olsenによると、アマゾンは通常の採用現場では、より長い時間をかけて応募者の履歴チェック等を行っているという。

アマゾンの求人広告を確認すると、物流センターで働く人々の賃金は地域によって異なる。ミズーリ州カンザスシティでは時給14ドル、イリノイ州のジョリエットでは16.5ドルとなっている。Olsenは平均時給については回答を避けたが、今回の採用にあたっては、従業員らに手厚い福利厚生を与えると宣言し、そこには健康保険や自社株の購入プログラム、大学の学費援助等が含まれると述べた。

小売業界では他業種に比べ、賃金が低く福利厚生も少ない傾向にあるが、アナリストらはアマゾンの従業員らは驚くべき高待遇を得ていると分析している。

アマゾンは現在、世界で149ヶ所の物流センターを運営しており、国別では米国内の物流センターが最も多い。特定のセンターで面接を受けた応募者が、他地域のセンターの勤務をオファーされる場合もあるという。Olsenは応募者らに対して、事前に公式サイトで募集状況を確認しておくことを勧めている。

編集=上田裕資

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