27歳で年収8億円 女性ユーチューバー「リリー・シン」の生き方

リリー・シン(Photo by Brandon Williams / Getty Images)

今、最も影響力のあるSNSスターを決めるフォーブスの「インフルエンサーランキング」では今年4月、28歳のカナダ人女性ユーチューバー、リリー・シンがエンタテインメント部門の首位に輝いた。

IISuperwomanIIのユーザー名で一人芝居のコメディ、他の人気ユーチューバーや有名俳優をゲストに迎えた寸劇、女性同士の連帯を呼びかける#GirlLoveシリーズなどを配信しているシンは、現在1200万人以上のチャンネル購読者を抱える。

ユーチューバーは、現実的なキャリアの選択肢——。シンがそのことに気づいたのは、心理学を学んでいた大学4年生の時だった。シンは昔からラッパーやダンサー、女優に憧れていたものの、自信もなければ、どうすればなれるのかもわからなかった。そんな中、シンは初期のユーチューバーの一人、ジェナ・マーブルズの投稿に勇気付けられる。マーブルズが自宅でノートパソコンを使って撮影したコメディ動画を世界に配信している姿を見て、自分にもできるかもしれないと考えたのだ。

シンの最初の投稿は、宗教と人類愛について語るものだった。現在は削除されているその動画の再生回数は70。「私の知り合い以外で見た人は、1人か2人しかいないということ」とシンは笑いながら言う。「その後、他のクリエイターの動画を見て、台本を書くようになりました。はじめはただ思いつくままに喋っていたのです」

シンの動画はすぐにユーチューブ幹部の目に留まり、シンは動画を収益化できるユーチューブパートナーの一員になった。2012年には、マネージャーを雇えるだけの収益が出た。

故郷のトロントからロサンゼルスに出てきたのは1年半前。シンにとって移住は「安全地帯からの脱出」だったという。米国進出によりシンのキャリアの勢いは増し、最近はユーチューブ外での活動も増えている。
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編集=海田恭子

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