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I write about science, technology and the cultural ripples of both.

Stokkete / shutterstock.com

私たちには十分な睡眠が必要だ。この点については、科学的合意が形成されている。睡眠と肥満については過去にも関連性を示す研究結果が発表されているが、米オンライン科学誌プロスワン(PLOS ONE)に先ごろ掲載された論文もまた、睡眠不足が私たちのウエストのサイズを増やすこと、体格指数(BMI)を上昇させることなどを指摘している。

英国の成人1615人を対象に行われた調査によると、夜間の睡眠時間が平均6時間の人は、同9時間の人に比べて腹囲が平均プラス3cmであることが分かった。また、睡眠時間が短い場合はBMIの平均が高く、HDLコレステロール(高い方が理想的とされる「善玉コレステロール」)値が低いことも確認された。

腹囲のほか、調査参加者については血液検査を行ったほか、体重・血圧を測定。睡眠時間によって平均6時間、平均7.5時間、平均9時間の3グループに分類し、結果の分析を行った。睡眠時間が平均6時間の人たちは全体的に、他のグループに比べ好ましくない数値が示された。

ただし、この研究結果に示されるのは睡眠不足と質の悪い食生活との直接的な関係ではなく、十分な睡眠を取らないことが(健康に関する上記のような)結果を招く誘因になっているということだ。この点については、以下に注意する必要がある。

・ 結果に示されている睡眠時間は実際に睡眠を取っていた正確な時間ではなく、完全に被験者の自己申告の内容に基づいている
・ 食事の内容についても自己申告のため、一定の曖昧さが残る
・ 睡眠不足が体に及ぼす影響をより深く理解することを可能にする長期的な追跡調査ではない

つまり、この結果は睡眠不足と健康上の問題の関連性を総合的に分析した結果ではなく、ある時点で確認された傾向として捉えられるべきものだといえる。

また、同様の研究の全てについて言えることだが、私たちは両方向の視点から原因と結果を考察しなくてはならない。睡眠不足は体重増加の原因なのか、それとも結果なのかを明らかにする努力が必要だということだ。

そこで、今回の調査結果についてはどちらを原因と見ても結果と見ても、因果関係が成立しているとは考えられないことに注意しなくてはならない。ただし、過去の研究結果から考えれば、「原因が睡眠不足で結果が肥満」と考えられる可能性が高い。

現時点ではまだ議論がなされている段階だが、科学的な証拠に基づいてそう考える理由としては、次の2つを挙げることができる。

・ 睡眠不足は私たちの自制心を徐々に失わせ、長期的に見れば体重の増加につながるような食べ物の選択につながる
・毎晩少しずつの睡眠不足でも、食欲を調節するホルモンに悪影響が及ぼされ、食欲が増進される。結果として、夜間にどうしても何か食べたいと思うことにつながり、体重が増加する

睡眠時間が短い人たちにとって朗報とは言えない結果だが、肯定的に捉えられる点もある。睡眠の取り方は私たちの大半にとって、自分で変えることができるものだ。私たちが食生活を自分で変えられるのと同じように、睡眠のパターンも調整することができる。科学的には、食事と睡眠の両方に気を付けることが私たちの利益になるという点で、合意が得られている。

編集=木内涼子

 

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