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世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

旭酒造の桜井一宏社長(左)、麵屋武蔵の矢都木二郎社長(右)

今や大手企業をも揺るがす深刻な事態となっている後継者問題。二代目が見つからない、創業者との間に深い亀裂が生じるなど、大勢の経営陣が頭を抱えている。

しかし飲食業界に、数多の経営者が苦悩する伝統の継承をサラリと行い、次なる挑戦を楽しんでいる2人の若き社長がいる。旭酒造の桜井一宏氏と、麵屋武蔵の矢都木二郎氏だ。“今までにないニュータイプの後継者モデル”となった2人の経営哲学を、5回の連載で読み解いていく。第1回はこちら>)


──「獺祭酒粕味噌ラーメン」など、お二方は様々な商品でコラボレーションされていますが、そこに至るまでにどのような経緯があったのでしょうか?

矢都木:最初は、僕から一方的に求愛したんです。ずっと「日本酒を使ったラーメンを作りたい」という思いがあって。何度も試作を重ねるうち偶然獺祭に出会い、ぜひこれでやってみたいと思いました。その後は、猛アプローチ(笑)!

桜井:いやいや、私たちもぜひ一緒にやっていただきたいと思っていましたよ。獺祭はもちろん、酒粕や米粉を美味しい料理にしていただけるのは本当に嬉しかったです。ありがたいお話でした。

「美味しい酒を造るために米を磨く」という工程では、7560トンの米粉が出てきます。また、同時に1500トンの酒粕も出ます。これを捨てずに何とか美味しく世の中に戻していきたいと思っていましたので

矢都木:それで生まれたのが、獺祭酒粕味噌ラーメンだったんです。いきなり「日本酒を使ったラーメン」と言ってもわかりにくいと思ったので、まずは酒粕を使って味噌ラーメンに仕上げました。

桜井:食べてみると予想以上に酒粕のコクがマッチしていて。美味しかったです。

矢都木:でも最初はびっくりされたんじゃないですか? ラーメンと日本酒?って。

桜井:正直、イメージはつきませんでした。それまでに何度か麵屋武蔵新宿本店でラーメンを食べていたんですが、結構しっかりした味付けですよね。そのイメージがあるだけに、日本酒とこれをマッチって一体どうなるんだろうと思っていました。

でも、その思いは麺屋武蔵さんのラボにお邪魔して変わりました。ラボには、過去にコラボしたラーメンのポスターがずらっと貼られていますよね。どんどんチャレンジして、多くのコラボラーメンを実現させている。「新しくなっていって、変わって行って良いんだ」という想いを感じて、そこが旭酒造に似ている気がしたんです。私たちも「昨日よりちょっとでもいい獺祭を」という想いで酒を造っているので。

矢都木:似ていますよね! 僕もそう思っていました。麵屋武蔵の合言葉は「チェンジ・チャレンジ」なんです。変わらないと生き残れない。旭酒造さんなら、そのスピリットを分かり合えると思ったんです。

桜井:ベンチャーの中には「商売関係なく成功することが夢」っていう企業もありますが、麵屋武蔵さんはそういう感覚じゃない。自分の中にしっかりしたイメージを持っていて、「ここでステップアップしていく。よりよくしていくんだ!」という決意があるんです。

矢都木:お互いに共感できるからこそ、心地よい関係を築けたんだと思います。僕にとって旭酒造さんは、ソウルメイトです。

──お二人には「飲食業」という共通点もあります。この世界で成功するには、どのような才能や心掛けが必要でしょうか?

矢都木:飲食業では、やっぱり食べるのが好きなほうがいいと思います。例えば僕の場合、休日は流行りの店や人気店に並んでみたり、最近トレンドのサラダを食べてみたりしています。でも、他社のラーメンは食べません。

桜井:私も、他社の日本酒はそんなには飲まないです。旭酒造の酒が一番好きだから。

インタビュー=谷本有香  構成=華井ゆりな 写真=藤井さおり

 

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