誰かが問題を起こしても、怒りをあらわにしたり、仕返しをしたり、相手に罰が下るのを楽しんだりするべきではない。あなたが伝えようとしている事実を相手が聞いて、受け入れ、行動に移すことが必要なのだ。
このために必要なのが「真実の会話」だ。適切なタイミングで、率直に、感情を挟まず、客観的かつ具体的な話し合いをすることにより、相手と協力して真の永続的な変化を生み出すのだ。
変えるべき点を人に説明するのは簡単だと思うかもしれない。しかし私が3万人の従業員を対象に行った調査では、自分が良い仕事をしているかどうかを知る従業員は半分以下だということが分かった。自分のパフォーマンスが期待値通りかどうかを「常に」理解している従業員は、たった29%だった。
難しい話し合いを始める前に「謝罪の有無は関係ない。重要なのは、何をどう変えるべきかについて双方が合意することだ」と自分に言い聞かせてみよう。
自分の仕事ぶりが期待通りか、そして期待値以下であれば何を変えるべきかを相手に理解してもらうことに比べれば、謝罪の重要度ははるかに低い。中身を伴わない謝罪は、本物の変化に比べれば何の意味もない。謝ってもまた同じことを繰り返す可能性が高い人と、謝罪はないが根本から行動を改善できる人、どちらが良いだろう?