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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

写真提供:ランボルギーニ・ジャパン

ランボルギーニは、控えめという美徳とは無関係だ。パワーや存在感が足りないなどと批判されたことはない。まして、エンジン音が弱いなんて、あり得ない。その代表格、アヴェンタドールはまるで攻撃体勢に入ったステルス戦闘機のようだ。

しかし、今日フェラーリやマクラーレンといったライバルが、ハンドリングを進化させている中で、 このクーペが苦戦を強いられていたことも事実だ。

そこにアヴェンタドールSの登場。名前の違いは「S」が付いただけとシンプルだが、乗り込んでみると、数々のアップグレードに目を見張らされた。戦略的な外観やデザインの変化はもとより、40psの増強、新しい後輪ステアリング、 サスペンションとエンジン・マネージメントも大幅にアップグレードされ、新しく「エゴ・モード」も加えられた。

だが、それだけで、競争の激しいこのセグメンドにふさわしくなったと言えるのだろうか? そこで、新しいアヴェンタドールSを試すべく、名古屋市の南を巡るランボルギーニ・オーナー達のツアーに参加してきた。

アヴェンタドールSは、その極端に車体の低いスタイリングが、それだけでドラマになる。これ以上に人を振り向かせるクルマは存在しないだろう。

ボディを構成するすべてのエッジ、ライン、カーブ、そして六角形のモチーフ。その個性が、あらゆるシーンで際立っている。そして、新たにデザインされた、カウンタックへのオマージュとも言えそうなホイールアーチも、新鮮に映る。

予想していたとおり、デザインの変更は少なくない。エアロパーツであるフロント・スプリッター、エア・インテークとアクティブ・リアウィングは、高速で走行する際の安定性を高めている。

乗り手の“エゴ”も擁す洗練のスーパーカーに

エンジンは、6.5LのV12で、40ps増強された740ps。多くのカーメーカーが、パワーと燃費を向上させるハイブリッドや電気アシストを使用する中で、ランボルギーニがあえて自然吸気のV12を使い続けることは、スタンディング・オベーションに値しよう。

この英雄的なV12エンジンを8500回転のレッドラインまで噴かし、パドルシフトで変速するたび、まるでテノール歌手ルチアーノ・パヴァロッティが、プッチーニの名アリア「誰も眠ってはならぬ」を高らかに歌い上げるかのようだ。GTレースのサウンドトラックとなりそうなその「声」に酔いながら、0-100km/hの加速わずか2.9秒という噴射力を体感すると、両腕の筋肉にアドレナリンが注入されている感覚さえ覚えた。

アヴェンタドールSのハイライトと言えば、クルマの頭脳とも言える新しいECU(エンジン・コントロール・ユニット)もそのひとつだ。後輪のステアリング制御、4WD、サスペンション、ブレーキ、スロットル 、ギアチェンジをすべてコントロールする。このアップグレードによって、スロットルのレスポンスが鋭くなったので、ハンドリングは各段に進化し、より機敏で滑らかなコーナリングが実現した。

文=ピーター・ライオン

 

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