ET Newsの報道によると、サムスンは間もなく音声アシスタントBixby対応のワイヤレスイヤホンを市場に投入しようとしている。
サムスンのBixby対応イヤホンは、既に高い評価を獲得したアップルの競合製品、AirPods との厳しい戦いに直面することになる。AirPods はアップルの音声アシスタント、Siriと連携している。
Bixby対応イヤホンも同様な機能を実現すると見られるが、サムスンはこのデバイスに独自のノイズキャンセリング機能を搭載し、アップルと差別化を図ろうとしている。
サムスンはこのところ、ハイエンドなオーディオ製品に力を入れている。今期発売されたGalaxy S8とS8+には、単体で買えば99ドルもするAKGの高級イヤホンがバンドルされた。サムスンはAKGやJBLを傘下に持つHarmanを2016年11月に買収していた。しかし、今回のBixby対応イヤホンはサムスンが別の韓国企業と提携し、開発にあたってきたものだという。
Bixby対応イヤホンの投入により、サムスンは今後、アップルのSiriやグーグルアシスタント、アマゾンのアレクサ等が乱立するデジタルアシスタント市場に乗り込むことになる。サムスンはさらに、スマートスピーカー製品の投入も計画中だ。
「英語の修得」が最大の課題か
しかし、サムスンのスマートスピーカー(社内ではVegaというコードネームで呼ばれている)の投入は計画よりも遅れた。理由はBixbyの音声アシスタント機能の英語対応の遅れだ。今年4月のGalaxy S8とS8+の発売時点で、Bixbyは英語での操作が出来なかった。その後、7月19日になってようやくBixbyは英語に対応した。
Bixbyは3つの機能、「Bixby Voice」「Bixby Vision」「Bixby Home」で構成される。Voiceは音声アシスタントを用いて音楽の再生が可能、Visionはカメラと連動し物体を認識できる。そして、Bixby Homeはデジタルアシスタントが天気情報や、連動するフィットネス系ガジェットの情報を通知する。Bixbyには今後、人工知能で冷蔵庫等の家電製品と連携する機能の搭載も計画されている。
しかし、Bixbyイヤホンの発表はGalaxyの次のフラッグシップモデルが発表される、来年3月まで延期される可能性もある。
サムスンの担当者はET Newの取材に「ブルートゥースでモバイル端末と連動するBixbyイヤホンは、サムスンのスマホの利便性を大幅に向上させる。しかし、発売日に関しては現時点ではまだ明かせない」と述べている。