Close

Forbes JAPAN 会員登録で
3,000円分のギフト券が当たる!

PICK UP

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

世界37カ国、700万人が愛読する経済誌の日本版

(左)デイブ・ルアー(右)ジョン・ロウ(Photograph by Daisuke Hayata)

ナイキの「JUST DO IT.」を筆頭に世界的な広告キャンペーンを手掛ける独立系エージェンシー、ワイデン+ケネディー(W+K)。日本では、フリースブームのきっかけを作ったユニクロのキャンペーンを手がけたエージェンシーとしても知られている。メガ・エージェンシーとは一線を画す独創的なクリエイティブで、カンヌをはじめ多くの広告賞を受賞してきた。

同社の創造性の源泉を、来日したCEOのデイブ・ルアーと、東京オフィスのマネージング・ディレクター、ジョン・ロウに聞いた。


まだ、W+Kが立ち上がったばかりで、スタッフが総勢で14人しかいなかったときのことだ。ナイキのコピーを考えていた創業者のダン・ワイデンが、壁に向かってブツブツとつぶやいていた。壁にはひとりの男性の写真が貼ってある。何をやっているのか聞いてみると、ダンは、「彼の心に響く言葉を考えている」と答えた。「彼の心とつながる必要がある。それには彼の行動を全て観察する必要がある」

クライアントへ、ではなく、一人の消費者へ向けてメッセージを送る──。

それがJUST DO IT.の生みの親のポリシーだった。そうしてできたコピーは、大ヒット。なるべく多くの人に「ウケる」ようにとマスを狙うのではなく、受け手をピンポイントでターゲットする。そして感情移入するまでその人のことを考え続ける。尖ったクリエイティブの源泉とも言えるその姿勢を、同社は創業時から貫いている。

「W+Kのクリエイティブの核は、人々の魂に触れること。これは、国やクライアントが違っても変わらない」とデイブ・ルアーCEO。

「良い広告とは良い本のようなもの。受取り手の心と深いところで繋がっている。そのために必要なのはメッセージを受け取る人が一体どんな人なのか、何を欲しているのか、どんな気持ちなのかをなるべく具体的に、徹底的に考えること」

顧客は「クライアント」ではなく「パートナー」

主従関係になりがちなクライアントとエージェントの関係性を、W+Kは明確に否定している。クリエイティブの質を保っていれば、発注したいと考えるクライアントはおのずと現れる。これが同社の信条だ。

「多くのエージェンシーは“誰とでも”仕事をするが、我々はパートナーシップを組む相手を厳選している。世の中の全ての会社が、当社との相性が良いわけでないからだ。仕事の量や、顧客の数ではなく、キャンペーンの質が重要だと考えている」

ルアーは続ける。「我々の興味は、会社の規模や予算ではなく、人や会社のスタンス。特に、これまでのしがらみにとらわれず、違うことをやることに積極的で成長に熱心な会社とパートナーを組みたいと考えている」

実際、同社は現在世界で8か所のオフィスを構えているが、これ以上増やす必要は感じていないという。「オフィスが数百もあると、仕事の質を常にキープするのが難しくなる。我々にとっては本末転倒だ」

Text by Atsushi Koseki Edit by Mari Minakuchi

 

あなたにおすすめ

合わせて読みたい