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ウォッチデザインの工程や検討段階におけるいくつものデザイン案を見せながら、理論的にIWCにおけるデザインを語った。

数々のデザイン会社でのキャリアを経て、2008年よりIWCで活動を開始したクヌープ氏。IWCでは、時計のみならず広告やディスプレイ、ギフトやカタログなど、すべてのクリエーションデザインのトップを務める氏が語る、IWCデザインの真髄とは──。

IWCのウォッチデザインの最も基礎的な部分は、質実剛健でシンプル、そして信頼性があるということです。私たちはデザインを考えていくうえで、時代とともに常に発展性をもたせたり、再評価し続けなければなりません。

IWCがもつ6つのファミリーラインは、ブランドの伝統を継承しながら、たとえ場所や時代が変化したとしても、変わらない「美」や「アイデンティティー」を表現し続けています。

「伝統」と「変化」。相反するふたつの大切な鍵を握るのがデザインなのです。

なかでも「ダ・ヴィンチ」コレクションはIWCの歴史上ハイライトとなるシーンをいくつもつくり出しました。例えば1985年に登場した「ダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー」では永久カレンダー、ムーンフェイズ表示など複雑な機構を備えながら、リューズひとつでそれらを操作できるという画期的なアイデアで評判となりました。

新たな「ダ・ヴィンチ」コレクションでは、女性を重要なターゲットの中心として展開しています。例えば、最新コレクションではケースの形についても長い時間をかけて熟慮を重ね、結果、80 年代の丸いフォルムを新しく解釈したデザインを採用するという結論を得たのです。

また、ベゼルのパーツが2 段となり、奥行き感のある2 段式フレームのベゼルを当時のモデルデザインより採用しました。そして、新しい解釈によって少しスリムに、その段差幅も小さくしています。大きなアラビア数字、ランセット型のスリムな針も受け継がれました。さらに、がっしりとしたラグのデザインは、80 年代の「ダ・ヴィンチ」からインスパイアされています。

ここでは、デザインが感覚的なものではなくロジックであることがよくわかる例を紹介することができます。実際にラグにケースが取り付けられている部分のデザインを詳細に見ると、黄金比になるよう角度の設計がされているのです。「ダ・ヴィンチ」のテーマは数学的なパターンによる美しさでもありますが、時計の裏蓋にエングレーヴィングされた「フラワー・オブ・ライフ(生命の花)」と共に、それをよく表している例です。

さて、これまでの「ダ・ヴィンチ」のデザインを振り返っても、そこには、都会的で洗練されたデザインであり続けながらも、パイロットウォッチのように統一したデザインがあるわけではなく、形をさまざまに変えてきています。ただ、そこには必ず「イノベーション」と「クリエイション」という共通点があります。それは、まさにレオナルド・ダ・ヴィンチの名前に由来するところ、そのものなのです。

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text by Yuka Tanimoto, Tsuzumi Aoyama | photographs by Kohei Harada (WIT PLAATS)

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