数少ない万能モデル「ラグジュアリー・スポーツ・ウォッチ」7選

左から、PANERAIのルミノール マリーナ 1950 アメリカズカップ スリーデイズ オートマティック アッチャイオ、BVLGARIのオクト フィニッシモ オートマティック

時計にはラグジュアリー・スポーツと呼ばれるカテゴリーがある。ここに分類されるモデルの多くは、大変な人気を博しており、購入するのに3年待ちというものまである。

その歴史は、1972年のオーデマ ピゲ「ロイヤル オーク」にはじまる。

それまで高級時計といえば、ゴールドケースのドレスウォッチ、レザーストラップというのが定番であった。そこに8角形のベゼルを6角形のビスで留め、ケースとブレスレット素材はステンレススチールというスタイルで、高級時計を謳うモデルが登場したのである。

このロイヤルオークは、これまで見たこともない斬新なデザインで構成されたフォルム、当時、高級時計とされていたモデルには、まず使用されることのなかった素材が全面に使用されたこともあり、とても大きな反響を呼んだのだ。

以後、70年代半ばから80年代にかけて、いまでは名作と呼ばれるラグジュアリー・スポーツ・ウォッチが続々と登場し、現代の人気カテゴリーへと繫がっていくのである。

いまでは、ステンレススチールにこだわらず、ゴールドやチタン、セラミックといった新素材を採用したモデルも作られるなど、そのスタイルは変化し、商品の幅も大きく広がっている。

変わらないのは、ビジネスシーンでの着用はもちろん、カジュアルウエアに合わせても違和感のない万能性である。基本的に腕時計に万能性はない、と言われているが、唯一このラグジュアリー・スポーツ・ウォッチのみが、その形容を許される腕時計といえるだろう。


AUDEMARS PIGUET / ロイヤル オーク・フロステッドゴールド

フィレンツェのジュエラーが昔から使っていた鍛金技法をケースやブレスレットに施したフロステッド仕上げで、華やかさを演出したモデルである。[自動巻き、18KWGケース、37mm径、5,650,000円 問/オーデマ ピゲ ジャパン 03-6830-0000]


BVLGARI / オクト フィニッシモ オートマティック

ムーブメントの厚さが2.23㎜という自社製自動巻きムーブメントを搭載し、ケース厚5.15㎜という現在の市場でもっとも薄いケースを実現した意欲作。[自動巻き、チタンケース、40mm径、1,550,000円 問/ブルガリ ジャパン 03-6362-0100]


PANERAI / ルミノール マリーナ 1950 アメリカズカップ スリーデイズ オートマティック アッチャイオ

第35回アメリカズカップのオフィシャルパートナーを記念したオフィシャル ウォッチだ。サンドイッチ構造のダイヤルはブラック。夜光マーカーとアラビア数字が高い視認性を発揮する。[自動巻き、SSケース、44mm径、860,000円 問/オフィチ-ネ パネライ 0120-18-7110]

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TIFFANY & Co. / CT60 ブラックDLC

原点でもあるニューヨークから着想を得て製作されたモデルのブラックバージョン。ケースにはDLC加工が施され、2トーンのNATOストラップが装着された男くさい1本だ。[自動巻き、SSケース、左:40mm径、685,000円、右:42㎜径、935,000円 問/ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク 0120-488-712]


LOUIS VUITTON / タンブール ムーン GMT

ルイ・ヴィトンウォッチの顔として、進化してきたタンブール。GMT機能を備えた新作には、遊び心あふれる模様を施したブラック・マット・ダイヤルが採用された。[自動巻き、SSケース、41.5mm径 598,000円(参考価格) 問/ルイ・ヴィトン クライアントサービス 0120-00-1854]


BAUME & MERCIER / シェルビー コブラ リミテッドエディション

名車「シェルビー コブラCSX2128」からインスパイアされたモデル。2015年に第1作を発表して以来、3作目となる「クラブ シェルビー コブラ限定モデル」である。[自動巻き、SSケース、44mm径、825,000円 問/ボーム&メルシエ 03-3288-6335]


ULYSSE NARDIN / マリーン“レガッタ”

ユリス・ナルダンはヨットレースの最高峰、アメリカズカップへ挑戦する「アルテミス レーシング」チームをサポート。スタート方法に合わせたカウントダウンタイマーが搭載されている。[自動巻き、SSケース、44mm径、1,840,000円(予価) 問/ソーウインド ジャパン 03-5211-1791]

文=福留 亮司

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