男性中心の組織文化から脱するための6つのヒント

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私は最近、自分がメンター(育成者)を務める若い男女のグループとのセッションで、次のような状況にどのように対処するかを聞いた。

あなたは、フォーチュン・グローバル500に入る会社の女性役員。CEO直属の役員のほとんどが男性で、あなたは重要な会議から除外されている。会議に出席して意見を述べれば、同席する男性社員たちは、あなたを無視したり、あなたの話を遮ったり、言い伏せたり、あなたのアイデアを自分の手柄にしたりする。

私はショックを受けた様子のメンティー(被育成者)たちを見つめ、「あなたならどうしますか?」と訪ねた。

「ひどいですね!」。20代半ばの男性が首を振りながら言った。「その会社の男性たちは、なぜそんなに女性が怖いのでしょう?」。笑い声があがったが、またすぐにとても静かになった。

「私なら、なぜ自分が大切な会議から除外されているのか知りたいと思います」。ある女性メンティーが発言した。「もし仕事がきちんとできていて、知識もあるのなら、どうしてマネジメントチームの一員と見なされないのでしょう?」

これと似た状況がホワイトハウスの女性たちに起こったと伝えると、グループのメンバーたちは驚いた。オバマ大統領が就任した際、側近の3人に2人が男性で、女性たちは自分たちの声が無視されていると苦言を呈していた。

「彼女たちはどうしたのですか?」とのメンティーからの問いに、私はこう説明した。

「女性たちは会議中、『アンプリフィケーション(増幅)』と呼ばれるテクニックを使いました。ある女性が意見を言ったり、重要な点を指摘したりしたら、そのたびに他の女性が声を上げ、意見を繰り返し、それが良い意見、もしくは重要であると考える理由を説明したのです」

「女性たちも、他の女性が男性に話を遮られたり、言い伏せられたりしないよう、一丸となったでしょうね」。別のメンティーが言った。「会議中そんな扱いを受けたら、私ならすごく怒ると思います」

別の若い男性はこう続けた。「女性たちが協力し合ったことは、とてもいいと思います。でもそうせざるを得ない状況にあったというのは、悲しいですね」
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編集=遠藤宗生

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