全米保険犯罪局(NICB)が毎年発表している報告書「Hot Wheels」によると、2016年に盗難被害に遭った中古車の多くは、スマートキー技術が採用される以前に発売されたファミリー向けセダンとピックアップトラックだった。
盗まれるのは新車よりも中古車が多く、ほとんどは「チョップ・ショップ」に持ち込まれて解体され、取り出された部品は無節操な販売業者によって、消費者や修理業者に不正に販売されている。エアバッグや触媒コンバーターには、特に高値が付くという。
NICBによれば、2016年に最も盗まれた中古車の「上位」10モデルは、以下のとおりだ。
1. ホンダ アコード(1997年モデル) 5万427台
2. ホンダ シビック(1998年モデル) 4万9547台
3. フォード Fシリーズ ピックアップ(2006年モデル) 3万2721台
4. シボレー シルバラード ピックアップ(2004年モデル) 3万1238台
5. トヨタ カムリ(2016年モデル) 1万6732台
6. 日産 アルティマ(2015年モデル) 1万2221台
7. ダッジ ラム ピックアップ(2001年モデル) 1万2128台
8. トヨタ カローラ(2015年モデル) 1万1989台
9. シボレー インパラ(2008年モデル) 9749台
10. ジープ チェロキー/グランドチェロキー (2000年モデル) 9245台
一方、昨年中に最も多く盗まれた2016年モデルの車は、以下のとおりとなっている。
1. トヨタ カムリ 1113台
2. 日産 アルティマ 1063台
3. トヨタ カローラ 982台
4. ダッジ チャージャー 945台
5. フォード フュージョン 914台
6. ヒュンダイ ソナタ 887台
7. GMC シエラ ピックアップ 884台
8. ヒュンダイ エラントラ 832台
9. フォード Fシリーズ ピックアップ 738台
10. フォードトランジット バン 669台
NICBは、テクノロジーは新型モデルを盗難から守ることに効果的であるものの、実際には盗難件数が過去2年間にわたって増加している点を指摘。その原因の一つは、所有者がドアをロックせず(それもキーを挿したままで)、車から離れてしまうケースがあまりにも多いことだと警告している。
盗まれないようにするための最善の方法は今も変わらず、どんなに短い間でも車から離れるときは必ずドアをロックし、キーを持って車を降りることだ。
なお、ここで紹介したデータは警察が全米犯罪情報センター(NCIC)に報告した件数のみを対象にNICBが今年3月23日時点でまとめたものであり、実際の盗難件数を正確に反映していない可能性もある。