アニメ配信の米クランチロール、日米共同でオリジナル製作へ

Photo by Jun Sato/WireImage

日本のアニメが見放題のストリーミングサイトとして米国のアニメファンに愛されているのがクランチロール(Crunchyroll)だ。月額6.95ドルを払う有料会員数は既に100万人を突破している。

そのクランチロールが7月12日、NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン(NUEJ)とパートナーシップを結んだことを発表。グローバルの視聴者向けに、オリジナル作品の製作を開始するという。

クランチロールは既に「Berserk and Drifters」などのNUEJの作品を配信中だが、今回の提携により両社の共同製作による新作アニメが誕生することになる。クランチロール創業者のKun Gaoは声明で「クランチロールとNUEJはグローバル市場に響くコンテンツの製作を共に行っていく。アニメ業界にさらにクオリテイの高い作品を提供していきたい」と述べた。

クランチロールは2015年に日本の住友商事と提携し、これまで20作品以上のアニメに出資を行ってきた。公式ブログでGaoは今回の提携について「西洋と東洋の企業らが、真にクリエイティブな作品を生み出すためにコラボする」と述べた。

クランチロールは住友商事との提携で「政宗くんのリベンジ」等の作品に共同出資を行い、アメリカのアニメ監督LeSean Thomasを起用した「Children of Ether」も製作した。この動きの背景にはアニメを世界のファンに届けるだけでなく、海外のアニメ製作者を支援したいというクランチロールの願いがある。

「アニメは今や国際的なメデイアに成長し、海外で日本のアニメを見て育った世代が独自の作品を生み出そうとしている。クランチロールはこれまでの事業運営を通じて獲得した知見で、世界のクリエイターたちをつなぐ役割を果たしたい」とブログでGaoは述べた。

編集=上田裕資

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