2017年のトップに輝いたのはオンライン決済サービスを運営する「ストライプ」。アイルランド生まれのパトリック・コリソンとジョン・コリソンの兄弟が創業し、企業価値は92億ドル(約1兆円)とされている。フェイスブックやリフト、ターゲット、ユニセフをはじめとする無数の企業が同社のソフトウェアを使用して売上などウェブサイト上の決済を管理している。
2位は「ドロップボックス」、3位はビジネス向けメッセージサービスの「Slack」、4位は電子署名のユニコーン企業「DocuSign」が選ばれた。そして、5位につけたのはストライプのライバルともいえる「Adyen(アディエン)」で、目立つ企業ではないが巨額の売上を記録し、企業価値は数十億ドルと言われている。
アディエンの共同創業者でCEOのPieter van der Doesは一般消費者からは見えない形でこのオンライン決済サービスを育ててきた。取引先にはフェイスブックやウーバー、ネットフリックス、スポティファイも含まれ、2016年のトランザクション額は900億ドル(約10兆円)、売上は前年比2倍近い7億2700万ドル(約823億円)を記録した。オランダに拠点を置いていることもあり、他のトップ5企業と比べてグローバルであると自負する。「無名のユニコーンという呼ばれ方を名誉だと思っている」とvan der Doesは言う。
2017年に新たにリスト入りした企業は25社で、その中で最も順位が高い19位に着けたのがシーベル・システムズの創業者でビリオネアのトーマス・シーベルが率いるIoT向けアプリ開発企業「C3 IoT」だ。同じく実績ある起業家が新たに立ち上げた企業としてランクインしたのが22位の「Uptake」だ。
米ユタ州から6社がランクイン
Uptakeはグルーポンの共同創業者ブラッド・キーウェルが設立し、航空宇宙、エネルギー、製造などにおける膨大なデータを処理するサービスという急成長中の分野に属する企業だ。同社は顧客向けに毎週400万件の予測を発表しており、企業価値は20億ドル(約2265億円)とされている。