エミンによると、親子はトランプの招待で、2013年のミスUSA開催地ラスベガスを訪問。クロッカス・グループはそこで、同コンテストをロシアで開催する契約を交わし、親子は推定700万ドル(約8億円)のライセンス料を支払った。
「それが友情の始まりだった」とエミン。「(ドナルド・トランプは)父と連絡を絶やさず、数々の手紙を交換し、これまで非常に良い関係を築いている」。
両者はトランプが所有するゴルフコースなどの訪問を通じて親交を深めてきた。一時は、トランプ・タワーをモスクワに建設する計画さえあった。エミンはフォーブスに対し、このプロジェクトのため、ニューヨークで父アラスと共に同意書に署名したことを明かした。「トランプ・タワーをアガラロフ・タワーの隣に建設することは、本当にクールだと思った」
しかし、ドナルド・トランプが大統領選への出馬を表明し、モスクワのトランプ・タワー建設計画は棚上げになってしまった。しかしエミンは、「大統領選がなければ、現在は建設段階に入っていただろう」と2月のインタビューで語っている。
トランプ・オーガニゼーションは、両家の関係の言及には控えめだ。
同社広報担当は3月、フォーブスに対し「トランプ・オーガニゼーションは現在・過去において、ロシア国内の不動産を所有したことはありません。メディアの過熱報道は誤解を生むでっちあげです」と語った。また11日も同社にコメントを求めたが、回答は得られていない。
エミンによると、モスクワのトランプ・タワー建設計画の頓挫後も、アガラロフ家とトランプ家は連絡を取り合っている。大統領選後、父アラスと共にトランプに祝意を伝えたところ、トランプから手書きのメッセージが送られてきたとのことだ。
また、トランプの大統領就任時期にドナルド・トランプ・ジュニアともメッセージを交換したという。「出馬し、選出された今、彼が友人を忘れることはない」とエミンは語った。