中国のゲーム市場は米国のPCとモバイルを合わせた規模を上回り、オンラインゲームでは世界のマーケットの半分に相当する。中国マネーが流れ込むハリウッドのスタジオは、アジア展開に力を入れ始めたが、オンラインゲームでも同様の動きが起きている。ハリウッドは既に「怪盗グルーのミニオンラッシュ」やマーベル作品が登場するゲームなどを、中国でヒットさせている。
香港とサンフランシスコに拠点を置き、ユニバーサルやMGMなどの作品をベースとしたゲームを開発するFifth Journeyは、この分野の注目企業だ。同社は最近、映画「Kubo and the Two Strings」にインスパイアされたモバイルゲームをリリースした。中国テンセントのプラットフォームで配信されるこのゲームには、「スタートレック」で知られる俳優ジョージ・タケイが登場する。
Fifth Journeyはゲームが中国で受け入れられるようローカライズもしている。担当者は「中国ではダウンロード時間を短くするため、ファイルサイズを小さくすることが重要だ」と述べた。また、中国ユーザーは勝つための課金について抵抗が少ない点も特徴だという。
ハリウッドは中国の消費者にリーチする「先遣隊」としてゲームを利用している面もある。ゲームは映画の後に公開されることが多いが、中国ではゲームが先の場合もある。映画「怪盗グルーの月泥棒」をベースとしたミニオンラッシュのゲームはリリースされて4年目になるが、これまで2億ドルの売上を生んでおり、その40%は中国からもたらされている。