スタンフォード大学発の自動運転企業「Drive.ai」 海外展開を始動

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「今や自動運転技術はディープラーニングに完全にシフトしている。Drive.aiは、この分野で他社を大きくリードしており、最先端の自動運転ソフトの開発に取り組んでいる」と彼は声明の中で述べている。Ngの妻は、Drive.aiの共同創業者で社長を務めるCarol Reileyだ。

アルファベット傘下Waymoと激闘開始


Drive.aiにとって最大のライバルの一つが、アルファベット傘下のWaymoだ。Waymoは、グーグルの自動運転技術を商業化するために昨年設立された企業だ。同社は、自動車メーカーやライドシェアサービスなどと積極的に共同プロジェクトを展開している。

Drive.aiは他にもAurora InnovationやArgo AI、nuTonomyなどと競合している。Aurora Innovationは、グーグルの自動運転プロジェクトの元責任者であるクリス・アームソン(Chris Urmson)と、テスラのオートパイロット技術の元開発責任者であるスターリング・アンダーソン(Sterling Anderson)が立ち上げた会社だ。Argo AIは、グーグル出身のBryan Saleskyが設立した会社で、フォードが支援している。nuTonomyは、シンガポールで自動運転車を使ったライドシェアの試験営業を2016年から実施しており、リフト(Lyft)と共同でパイロットプログラムも展開している。

Tandonによると、Drive.aiも自動車メーカーなどと提携して自動運転システムの公道テストを行う準備を進めているが、まだ公表できる段階にないという。ライバル企業の多くが個人向け車両をターゲットにする中、Drive.aiは政府や企業向けプロジェクトに特化することで差別化を図ろうとしている。また、先進的なディープラーニングの技術も同社の大きな武器だ。

Tandonは、現段階で他社に事業を売却することは全く検討していないという。「我々は、長期的に独立した企業であり続けたいと思っている」と彼は話した。

編集=上田裕資

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