スタンフォード大学発の自動運転企業「Drive.ai」 海外展開を始動

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自動運転技術の開発競争が激化する中、カリフォルニア州マウンテンビューに本拠を置くDrive.aiが、シリーズBラウンドで5000万ドル(約56億円)を調達したことを明らかにした。今回の調達を機に、著名なAI研究者であるAndrew Ngが同社の取締役に就任する。

Drive.aiの共同創業者兼CEOのSameep Tandonによると、今回のラウンドを主導したのはシリコンバレーのベンチャーキャピタル、New Enterprise Associatesで、他にGGV CapitalとNorthern Light Venture Capitalが参加したという。Drive.aiは、スタンフォード大学の人工知能研究所の若い研究者らによって2年前に設立され、企業や政府、ライドシェアサービス向けにディープラーニングを用いた自動運転ソフトを開発している。

「我々が対象としているのは、ライドシェアや物流などで使用される稼働率の高い車両だ。運ぶものがピザだろうと、荷物だろうと、人だろうと、今ある最も効率的な輸送手段に対抗できる自動運転ソリューションを顧客に提供したい」とTandonは話す。

Drive.aiは、2016年にシリーズAで1200万ドルを調達している。同社は、今回調達した資金を研究開発費や、海外展開を図るための従業員の拡充に充てるとしている。Tandonは、進出する国名については明らかにしていない。現在、同社には約70名のコンピュータサイエンティストとエンジニアが在籍しており、自動運転ソフトの開発や、テスト車両用センサーの組み立てなどを行っている。

今回の資金調達を機に、スタンフォード大学コンピュータサイエンス学部のAndrew Ng教授と、New Enterprise Associatesでアジア地域の責任者を務めるCarmen ChangがDrive.aiの取締役に就任する。NgはバイドゥやグーグルでAIプロジェクトに携わった経歴を持つ。
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編集=上田裕資

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