しかし、そのさらに上を行く挑戦に出ようとする中国メーカーが現れた。100ドル以下で高機能なスマホを続々と送り出しているLeagooだ。同社の「KIICAA S8」は、外見上はサムスンのGalaxy S8に瓜二つだ。
筆者はサムスン製品に対して複雑な思いを抱いている。デュアルカーブの有機ELディスプレイには惚れ惚れする一方、ソフトウェアの動作には苛々させられる。だから、デザインが全く同じで動作が軽快なスマホがあれば、ぜひ使ってみたいと思っている。
KIICAA S8は、その名前が「S8」であることからも分かる通り、デザインはGalaxy S8にそっくりだ。画面サイズは5.7インチと6インチの2モデルがあり、ディスプレイはGalaxy S8のように美しいカーブを描いている。画面のアスペクト比もGalaxy S8と同じ18:9でRAMは4GBか6GBが選べる。
しかし、価格はGalaxy S8よりも大幅に安く、Leagooの広報担当によると、最も高いモデルでも300ドル以下で販売するという。Galaxy S8のSIMフリーモデルは米国で725ドルで販売されており、値段の差は400ドル以上ということになる。
KIICAA S8がこの低価格を実現できたのは、Galaxy S8のプロセッサーがSnapdragon 835であるのに対し、より安価なMediaTek 6763を採用したためと思われる。さらに画面の解像度もGalaxy S8が2960×1440であるのに対し、KIICAA S8は1440 x 720となっている。
一部の中国企業の知的財産権を軽視する姿勢は、時に笑ってしまうほどだが、サムスンにもアップルを模倣していた過去がある。さらに、アップルも次のiPhoneではサムスン等の他社製品を模倣した機能を取り入れようとしている。
LeagooのKIICAA S8は今後2ヶ月以内にオンライン限定で販売が開始されるという。実機を入手次第、使用レポートを公開したい。