Forbes BrandVoice!! とは BrandVoiceは、企業や団体のコンテンツマーケティングを行うForbes JAPANの企画広告です。

2017.06.30 12:00

ソフトバンクが考える、デジタルマーケティングの勝ち筋

藤平 大輔氏(ソフトバンク 法人事業戦略本部 デジタルマーケティング事業統括部 統括部長)

藤平 大輔氏(ソフトバンク 法人事業戦略本部 デジタルマーケティング事業統括部 統括部長)

これまでに500社以上の支援実績を持つ、ソフトバンクのデジタルマーケティング事業統括部。同事業を率いる藤平大輔統括部長に話を聞いた。

「従来のデジタルマーケティングは“ウェブ上のユーザー行動”を追うだけだった。しかし、リアルとウェブの境目がなくなっている時代において、重要なのはオンラインとオフラインの行動データを紐づけていくことだ」

ソフトバンクのデジタルマーケティング責任者である藤平大輔は、こう語る。スマートフォンの急速な普及により、マーケティングの“主戦場”はテレビからウェブへとシフトしつつある。事実、インターネットの接触時間はテレビを超えるほどに成長。約6割の人がインターネットで情報を探し、店舗で商品を購入した経験を持つ。

また、その逆の動きも活発だ。店舗で商品を見て、ネットで購入する「ショールーミング」も当たり前のように行われるようになった。

こうした環境の変化を受け、ソフトバンクは2012年、店舗への集客を目的としたO2O(Online to Offline)サービス「ウルトラ集客」を開始。これは、Yahoo! JAPAN上に商品の広告を掲載し、同時に商品の割引や交換が行えるクーポン情報を発行するというもの。テレビCMやサイト内キャンペーンによる施策に比べ、集客コストが約1/3に減少したケースもある。「スマートフォンの普及によって、リアルとウェブの境目がなくなっていく。“デジタルシフトの波”が押し寄せ、企業のマーケティング活動もデータを起点としたものへと変わることは、必然だと考えていた」

ソフトバンクは、自社で培ったデジタルマーケティングの知見がビジネスの種になると考えた。15年9月にマーケティングオートメーションツール「GENERATE Marketing Automation」、16年10月に広告配信プラットフォームサービス「SoftBank Ads Platform」の提供を開始。これまでにデジタルマーケティングの支援を行ってきた企業は500社を超える。一方、その過程で藤平はデジタルマーケティングの課題も感じていた。

「スマートフォン広告が台頭したことで、オンライン上での顧客の動きは把握できるようになっていた。しかし、スマートフォンの広告から実際にどれだけの来店につながっているか。そこは把握できずにいた。オンラインとオフラインの行動データを掛け合わせられていない状態にあった」

つまり、広告配信から来店までのリードタイムもわからなければ、広告媒体ごとの来店率も不明。広告の効果や最適な配信タイミングを知らないまま、担当者の勘だけでマーケティングが行われていた。

そうした問題を解決するためにはどうしたらいいか。藤平はその鍵を、オフラインにおけるユーザー行動データの取得だと考えた。ソフトバンクは“Wi-Fiスポット数”を日本で最も多く持つ。こうした特性を活かした「リアル行動分析サービス」を開始した。

具体的な仕組みは店舗内にソフトバンクのWi-Fiを設置するだけ。ユーザーが持つスマートフォンの電源とWi-Fiの設定がONになっていれば、店舗は来店情報を自動計測し、Webを閲覧してから来店するまでの行動を全て可視化できるようになった。

スマートフォンでオンラインの行動を計測し、店舗に設置したWi-Fiでオフラインの行動を計測。これらを掛け合わせることで、Webを閲覧してから来店するまでの行動を全て可視化できる。


例えば、あるドラッグストアが化粧品に関心のある20代女性に対し、キャンペーンを予定しているとしよう。このドラッグストアでは、「リアル行動分析サービス」を導入した結果、ウェブに広告を出して、ユーザーが来店するまでの平均日数が2日だとわかっていた。そこで、キャンペーンを実施する2日前に、美容情報を取り扱う人気女性メディアに広告を打つことに。こうしたことが実現できるようになるという。

ソフトバンクの「リアル行動分析サービス」にはもう一つ特徴がある。それは、スマートフォンユーザーのデモグラフィック・データを活用できる点だ。「『デモグラフィック・データ』とは『A市に住んでいる、32歳の男性』などというユーザー属性のこと。他の通信キャリアも当然保有しているが、個人情報保護法によってマーケティング活動に転用することは容易ではない。ソフトバンクは独自の匿名化技術を駆使して、デモグラフィック・データをマーケティング活動に活かしている」

企業のマーケティング活動は、スマートフォンの急速な普及によって大きく変わった。今後、さらなるテクノロジーの進化が待っている。IoTやロボティクス、AI(人工知能)といった技術が普及していくことにより、取得できるデータも増え、デジタルマーケティングの可能性はさらに広がっていく。

そんな未来を見据え、17年8月より、静岡県藤枝市で低コスト・低消費電力を特徴とする「LPWAネットワーク」を活用したIoTプラットフォームの実証実験の開始を発表。成功すれば、人の位置情報や電気の使用量といった「街のデータ」を活用したマーケティングが実現できるという。

「『ウェブに広告を出すこと』がデジタルマーケティングと考える人も多い。しかし、本質は、センサーデータやビッグデータといった『多種多様なデータを掛け合わせること』。Pepperの前にある人が立った時に、即座にその人に向けた“特別な話”を始める。これも、立派なデジタルマーケティング。そう考えると、この分野はまだ見ぬ可能性で溢れている」


藤平大輔(Daisuke Fujihira)◎ソニーを経て、2004年10月にソフトバンクBB(現ソフトバンク)に入社。福岡ソフトバンクホークスの立ち上げなど、様々な新規事業を行い、14年より現職。

ジャケット ¥93,000、シャツ ¥29,000、ベルト ¥20,000、パンツ ¥29,000(すべてストラスブルゴ TEL: 0120-383-563)

Promoted by ソフトバンク 写真=マーティン・ホルターカンプ スタイリング=小野 裕美子

タグ:

advertisement

人気記事