「沈黙」があなたの力を強める6つの場面

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言葉は私たちが期待したとおりの結果をもたらさないことがある。一方、沈黙が言葉以上の強い力を生む場合がある。芸術家であり発明家でもあったレオナルド・ダ・ヴィンチは、「沈黙ほど権威を高めるものはない」と述べている。

リーダーたちは、自分自身の考えを明確に伝えるための「戦術」として、そして周囲の人たちを導く「機会」としての沈黙の使い方を知っている。彼らが部下や自らの力を強めるために沈黙を使うのは、次の6つのことを実現しようとするときだ。

1. 信頼関係の構築

有効な人間関係を築くためには、まずは信頼関係を築く必要がある。そして、そのためには相手の考えを聞く必要がある。

相手の信頼を得たいなら、話し続けてはいけない。例えば自己紹介をしたら、次には相手について何か質問し、話を聞き、相手のことを知ろうとする。あなたが自分の話に耳を傾けてくれていると分かれば、相手もあなたの話を聞こうとする。

2. 重要な点の強調

あまりにも多くの言葉を使うと、あなたが最も伝えたいことが何かが分かりづらくなる可能性がある。重要なことを伝えたいときには、沈黙または少ない数の言葉を使うことが、あなたの話に対する関心を高めてくれる。

例えば会議中には、集団に対して投げかけられた質問の全てではなく、1つか2つにだけ答えればいい。そうすることで、チャンスがあれば何にでも口をはさもうとする誰かより、あなたの発言がその場にいた人たちの記憶に残る可能性は高まる。

3. 交渉での成功

交渉の場における沈黙は、場合によっては神経をすり減らすようなものにもなる。相手が黙っているとき、私たちはその人が何を考えているのか探ろうとする。そんなときは、立場を逆転させてしまえばいい。あなたが何を考えているのかと、相手に考えさせるのだ。

例えば、相手が給料の額について何か言ったとする。あなたはそれに対してすぐには言葉を発せず、黙っていてみよう。その沈黙の気詰まりな状態が相手に言葉を続けさせ、考えを明らかにさせる。あなたはその後の会話を有利に進めることができるようになるだろう。
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編集=木内涼子

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