PICK UP

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

白バイの先導で行われたBMW Xシリーズ試乗会の様子

これまでにさまざまな環境で行われるクルマの試乗会を経験したが、先月BMWがインドネシアで催したXシリーズの試乗会は、これまでに類を見ないものだった。

4つの火山のむこうに昇る神々しい朝の太陽を拝み、別世界のような「砂の海」砂漠でのオフロード走行へ。しかし、現地の白バイの先導でBMWのSUV10台が隊列を組んで走るとは、なんともシュールな体験だった。

「警察が試乗会をエスコートするのか」って?

そう。パトカーのサイレンが唸り、青いライトを投射する3台の白バイに先導されて、僕たちは3日間、 同国東部のスラバヤを走行した。隊列を組んだのは、新型X3、X4、X5、X6のSUV。まるで国賓待遇のようだった。

どうして警察の先導が要るのか。まず人口300万を抱えるスラバヤには、数十万台のオートバイが走っているからだ。渋滞にはまらず日程をこなすには、警察の協力が必要となる。

しかもスラバヤは、この地方でも犯罪率が高い地域なので、最新の高級クロスオーバー車10台の隊列が狙われる可能性は決して低いとは言えない。そんな人生初の白バイ先導付きの試乗会という驚きと歓喜(興奮)が収まったところで、ふと、疑問が湧いてきた。

「実際、3台の白バイにくっついて10台並んで走って、果たしてちゃんとクルマの評価ができるのだろうか?」

しかし、1日目の午後にはそれが杞憂であることがわかった。参加した僕らジャーナリストは、みな警官に先導されて整然と、しかしかなりアグレッシブにテスト・ドライブを続けることができていた。

僕らの隊列が交差点に差しかかると、警官たちは僕らが走行する車線以外は全て塞いで交通を遮断する。 僕らが車線変更するとき、先の角を曲がるために一般の車両を追い越すとき、あるいはいきなり割り込んでくる原付を避けるために急ブレーキをかけるとき……白バイと路上に待機している警官が連携して交通を止めるのだ。

道路が何度か麻痺状態になったときに、白バイがいきなり反対車線に入って行った。「何をする気なんだ!?」とびっくりしたが、迫り来る対向車を路肩にどかしながら白バイが時速50km以上で先導してくれたお陰で、僕らは2キロ以上の渋滞を速やかに回避することができた。 その時は、優越感と申し訳なさが混ざった気持ちだったが。

結果的に僕らは、その時その時、新型BMW Xの各モデルのハンドリング、乗り心地、コンフォートを試していた。Xシリーズの各モデルが、どれも充分なパワーを持ち、乗り心地にも静粛性にも優れ、ステアリングの重さと手ごたえが適度でボディロールは予想以下だった。

そんな中、僕はX4 xDrive28iとX5が特に気に入った。現在人気のSUVの中でスポーティと言えるX4は、それ自体スポーティなX3をベースとしている。

しかし、240馬力22Lターボエンジンの速さは快感だ。シフトが素早い8速オートマチックとのマッチングがいい。ただし、サスがかなり固めで、コーナリング中では驚くほど安定していてボディロールが少ない反面、乗り心地のわずかな犠牲は否めない。あえて難点といえば、後部座席のヘッドルームとラゲージスペースが限られていることだ。

文・写真=ピーター・ライオン

 

あなたにおすすめ

SEE ALSO

YOU MAY ALSO LIKE