watchOSは、これまでに大きな進化を遂げている。かつてはサイドボタンを押すと登録した連絡先が表示されたが、現在ではお気に入りアプリを登録しておく「Dock」が起動する。サイドボタンを2回タップすると登録してあるクレジットカードが表示されるため、従来は、多くのユーザーがアップルペイ専用ボタンとして利用していた。
初代アップルウォッチでは、アプリのローディングに時間が掛かったが、Dockによってお気に入りのアプリが高速で起動し、アップデートもすぐにできるようになった。watchOS 4のベータ版では、アップルウォッチのユーザビリティがさらに進化している。
まず、現行のDockは、画面を左右にスワイプしてアプリを切り替えるが、watchOS 4では縦スクロールに変更されている。デジタルクラウンを上下に回して画面をスクロールする点は従来と変わらないが、今回の変更によりデジタルクラウンを回す方向と画面がスクロールする方向が一致し、より直観的な操作が可能になった。
次に、UIがグリッドビューからリストビューに変更できるようになった。現行では、丸型のアプリアイコンが画面を埋めている上に、アプリにキャプションがついていないため、必要なアプリを見つけるのに苦労する。特に睡眠アプリを複数ダウンロードしている場合などは、どれも三日月のアイコンのために間違いが起きやすい。
アップルは、睡眠トラッキング企業のBedditを買収しており、今後アップルウォッチで睡眠分析ができるようになれば、さらに多くのデベロッパーが睡眠アプリを開発するようになるだろう。
watchOS 4では、アプリ一覧画面を「フォースタッチ(画面を強めに押す)」することによってグリッドビューかリストビューを選択することができる。リストビューを選ぶと、アプリがアルファベット順に並び、デジタルクラウンを使って画面を縦スクロールすることができる。一度設定すれば、次回以降も同じ形式でアプリ一覧が表示される。
リストの上部にアプリの検索ボックスがあれば、さらに利便性が高まるのだが、残念ながら今回は設置されていない。しかし、年を重ねるごとにアップルウォッチの操作性は向上している。アップルウォッチのユーザーは間もなく、この大幅なアップグレードの恩恵を受けることになる。