ジェフ・ベゾスも注目の「インドア農業」 LEDで生産量100倍を実現

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バワリーはこれまで100種類の作物の生産を試み、現在はレタスの一種やケールのベビーリーフなど6種類の葉物野菜を小売り大手ホールフーズやレストランなどを経営するForagers marketsに卸している。価格はオーガニック野菜と同等で、5オンス(約142グラム)の容器あたり3ドル99セント(約444円)だ。

競合企業にはAeroFarmsやPlenty Unitedもある。AeroFarmsは1億ドル(約111億円)以上の資金調達に成功しており、Plenty Unitedの支援者にはジェフ・ベゾスやエリック・シュミットなどもいる。

データ解析やロボット工学の進歩によって、使い古された倉庫や工場が室内農場に生まれ変わる。そこで採用されているのがLEDライトはこれまで大麻の栽培に使われてきたが、LEDの価格が下がったことによって大規模な農場でも利用できるようになった。

「LEDの進化が大きな転機となった。コストが85%以上下がり、効率が2倍になったことにより、実験室でしかできなかったことが商業規模で出来るようになった。これがなければ実現できなかった」とFainは言う。

バワリーは新たに調達した資金で従業員をさらに雇い(現在はわずか12人)、農場を増やし、葉物以外の野菜の生産を開始する。長期的には中国への進出も考えている。「垂直農場はアメリカを飛び出て新興市場に進出する時が必ず来る」とTungは見ている。

編集=上田裕資

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