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メディアとエンターテイメント担当

パティ・ジェンキンス監督(Photo by Dia Dipasupil/Getty Images)

製作費1億4900万ドル(約165億円)のアメコミ原作映画「ワンダーウーマン」(日本では8月25日公開)が、記録的な快進撃を続けている。6月13日時点で全世界の興行収入は、女性監督による映画としては史上最高額となる4億3850万ドル(約487億円)。2週目の下落率は、近年のスーパーヒーロー映画の中で最も低い部類に入る。批評家の反応も非常に良く、レビュー集計サイト「Rotten Tomatoes」では93%の支持率を得た。

製作費1億ドル以上の大作を女性が監督したこと自体、映画史上初めてだ。同作のパティ・ジェンキンス監督は5月13日、ニューヨークで開催されたフォーブスの女性サミットに登壇し、これまで女性によるスーパーヒーロー映画が存在しなかったハリウッドの現状について「時代に乗り遅れている」と語った。

ワンダーウーマンのキャラクターがDCコミックスに初めて登場したのは1941年。スーパーマンやバットマンと並ぶDCコミックスの中核キャラクターであるにもかかわらず、映画の主役としてスポットライトを浴びるのに76年もかかったことになる。

一方、ジェンキンスのキャリアにもブランクがある。ジェンキンスの長編デビュー作は、シャーリーズ・セロンが実在した娼婦の連続殺人犯を演じてアカデミー賞主演女優賞に輝いた2003年作品「モンスター」で、2作目の「ワンダーウーマン」まで14年開いている。

出産後14年ぶりに撮影した長編映画

「息子を出産してから、毎日映画の仕事をすることはできないと感じ、テレビドラマの仕事をしていました」とジェンキンスは振り返る。伝説の戦闘機パイロット、チャック・イエガーの伝記映画の企画が頓挫してからは、「キリング/26日間」や「裏切りの二重奏」といった高予算テレビドラマのパイロットエピソード(テレビ局がシリーズを制作するか否かを判断する基準となる第1話)などを撮り、メジャーの現場を仕切る術を身につけたという。

実はこのようなブランクは女性監督に珍しくない。映画における多様性を研究する南カリフォルニア大学の「Media, Diversity Social Change Initiative」が、2007年から2016年までの10年間に作られたアメリカ映画の監督の属性とキャリアを調べた結果、男性監督の45%が対象期間中に2本以上撮っているのに対し、女性監督の80%は1本しか撮っていなかった。

ジェンキンスの場合、「ワンダーウーマン」以前にも収益が見込める大作のオファーはあったものの、内容に惹かれずに見送った経験がある。「ワンダーウーマン」を引き受けた理由は、「主人公が何も失わないこと」。

「彼女が望むものすべてを体現したキャラクターにしたいと思いました。美しく、思いやりがあり、愛情にあふれている一方で、大胆不敵かつ強いというすごいキャラクターです」

編集=海田恭子

 

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