ユアサンクチュアリは、貯金と2人の出資者からの支援を得てスタートした。小野瀬によれば、「本当に小さな規模から始めた。事業が軌道に乗ったおかげで、ザ シークレットクロゼットとシクラスも始めることができた」。
そう語る小野瀬によれば、ザ シークレットクロゼットを開店した当時の日本には、「本当に好きだと思える店がなかった」という。
「小売店は商品を売るだけの場所ではなく、コミュニティーであるべきだと思う。共通の価値観やライフスタイルを共有しながら、顧客との関係を築いていく場所だ」
「私にとっての理想的な店は、お客様が個人的につながりを感じられる店、店員たちが季節やお客様が服を必要とする機会に合わせ、最適の服を提案することができる店だ。日本には本当にそうした買い物体験をできる場所がないと思った。それが、ザ シークレットクロゼットをオープンした理由だ」
海外でも市場拡大へ
シクラスの服は現在、米国の高級百貨店バーグドルフ・グッドマン、シカゴのセレクトショップ「ブレーク」などでも販売されている。小野瀬によれば、シクラスの海外展開のきっかけとなったのは、2016年にパリのショールームでコレクションを紹介したことだ。
今後は米国をはじめ、その他各国でも市場を拡大していきたい考えだ。「外国での成長を実現するのが、次のステップだ。その後は提供する商品をさらに充実させ、女性のライフスタイルにおけるニーズに応えていきたい」という。